アメリカ西海岸、シアトルのお隣ベルビューにいます

2016/08/01

日本の小学校に体験入学 - 手続き編 -

鉄は熱いうちに打て、というわけで、日本での体験入学について。
自宅は世田谷区にあるので、世田谷区の体験入学受け入れについての話です。

まず、うちの実家は使い物にならない。
人に質問攻めにした挙句、自分ではさっぱり動かない父
最近物忘れがひどくなって、何一つ記憶できない母
という組み合わせなので、実家から学校に通うことは念頭にないし、実家の両親に学校と交渉してもらうのも、考えただけでクラクラするので、その選択肢は最初から除外。

うちは幸い(?)、日本に空き家のまま家を残してきている。
空き家専門の管理会社に、月に何度か清掃に入ってもらい、不審な点がないかどうか見てもらっている。
だから、家に住むことは何も問題がない。
そして、そこから昨年通っていた学校へ通うことも、そこに住む以上は問題がない。

昨年、1年生の時に同じクラスだったママ友に、学校との交渉を頼んだ。
彼女の功労は、感謝してもしきれない。
年明けくらいから、何となく担任の先生と副校長先生に「6月に行くのでお願いします」みたいな手紙を送って、仮了承をもらった。

ところが、4月に入って人事異動を見たら、副校長が変わってしまった。
慌てて新しい副校長に聞いたところ、「そんな話は聞いてない」と言い出し、さらに新任のためテンパりすぎて「オレの仕事じゃない」と言い出した。
副校長以外、誰の仕事だというのだ。

やり手のママ友が根気強く交渉してくれたおかげで、何とか副校長が体験入学を了承してくれるまでこぎつけたのが、すでに5月。
5月というと運動会の準備真っ盛りで、たかだか数週間しか在籍しない海外の児童のことなど忘れやしないかと思ったけれど、やり手ママが何と今年学級委員になってくれたおかげで、彼女と同じクラスに入れてもらえることになり(クラス替えしなかったのも大きいけど)、何とか入学するに至った。

そんなこんなで、6月20日(月)、8時に職員室に来てくださいね、ということでこの日からスタートするところまでこぎつけた。
私たちが日本に着いたのが6月17日(金)。
土日の間に、またしてもそのやり手ママがノートを買いそろえておいてくださり(涙なしには語れない...ありがとう!!)、あとは学校へ行くだけ!

ところが。
副校長が「受け入れOKです!」などと軽く請け合ってくれ、そんなに簡単に受け入れてくれるなんて太っ腹だなー、なんて思っていたら、なんと!
世田谷区の学務課から就学許可証をもらってきてください、と突然言われた。

就学許可だと!

そうでしょー、おかしいと思ったんだよ、学校が勝手に受け入れるなんて。
というわけで、急きょ、世田谷区役所まで行ってくることになった。
副校長、適当すぎる。

区域外就学申請書<記入例>
この時期、体験入学希望者が多いのか、申請書の記入見本が置いてあった。

他の自治体の中には「体験入学」という枠を設けているところもあるそうなのだけれど、世田谷区は体験入学制度がないため、「転入」扱いになるのだそうだ。

申請には、住民票登録ができれば問題ないのだけれど、そうでない場合は、アメリカ現地校と同じで、「区域内に在住証明」しないとならない。
「ガスの開栓しました?それなら、開栓したことがわかる書面をもってきてください」
ということで、ガス開栓の書類を持参していった。それから、パスポート

「体験入学でもなんでも、学校に通う場合は、必ず事前に区役所に申請してくださいね」と念押しされた。
すみません。

一時帰国中の区立小中学校への就学について | 世田谷区ホームページ

学校も勝手に受け入れOKとか言っちゃったものだから、おそらく区役所から怒られたんじゃないだろうか。
この時期、何人か体験入学で来ているらしき児童が何人かいたんだけれど、副校長はちゃんと裁いたんだろうか。頼むよ。

初日は、転入生向けの資料をどっさりもらい、そのうちいくつか提出しなければならない書類を書き、いろいろ大変だった。
体育着や水着、上履きなどは1年生の時のものがまだ何とか着られたので、今回は購入しないですんだが、来年はそうはいかないだろう。
転入生担当の先生からは、
「短期間ですので、お持ちのもので代用いただいて構いません」
と言われたが、上履きってアメリカにはないからな。きれいな靴でもいいのかな。
(今回、息子のスニーカーも何足か日本で購入した。)

記入書類の中に、「保健調査」というものがあり、結核に関する記述があった。
やはり、最近感染者が増えているせいなのだろう。
結核感染が疑われる地域(というものがあるらしい)から来た児童に関しては、入学にあたって医療機関で結核検査をしないとダメだと書いてあった。
アメリカは区域外だったので、特に検査なし。

あとは、プールに入る前に、校医に内科検診をしてもらう必要があった。
これは、学校からの書面があれば、無料で診察するとのことだった(すごい)。
さらに、プールには関係ないものの、6月いっぱいは検診期間らしく、耳鼻科、眼科、歯科も要望があれば検診票をお渡しできますよ、とのことだった(すごい)。

給食費のみ実費で支払った以外は、すべて無料だった。
(封筒に現金をお釣りなしで入れて持ってきてください、と言われた。アメリカだったらcheckかPay-palあたりで支払えちゃうのにな...)
素晴らしい。
その代わり、勉強は大変そうだったけれど。

***

うちの場合、家を空き家として日本に残してあり、1年生の1学期だけ通った小学校にそのまま体験入学させてもらえたので、話はトントン拍子に進んだ。
1学期の間にたまたま、私とすごく仲良くしてくださったお母さんがいて、彼女がちょいちょい連絡を取ってくれていたのが一番大きい。

この小学校は、本の読み聞かせNPOがずいぶん前から活動をしていて、その活動の一環として、水曜日の朝読書の時間にクラスの保護者が本を読みに来る、という取り組みをしている。
私は1学期しかないから、とその短い3か月の間に2回入れていただいた。
そのご縁から、仲良くしてくれたお母さんが、彼女の担当の時に必ず「たまこママ推薦の本です!」という感じで読み聞かせしてくださり、さらに毎回私と息子がアメリカでの様子として写真とお手紙をメールして、その時間に紹介してくださっていた。ありがたいことだ。
写真と手紙は教室の後ろにずーっと貼っていてくださったそうだ。
担任の先生にも本当にお世話になった。

だから、今回の帰国に当たって、何となく歓迎ムードが漂っていて、本当にうれしかった。
どうもありがとうございます。

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