前回「言語」の続き。
アイデンティティ
補習校に通うアメリカ生まれの日系二世の中高生60名に、自分が「日本人」であるか「アメリカ人」であるか、ということを、調査したところ、ほとんどの子どもたちが「日本人でもアメリカ人でもない」アイデンティティを持っていることがわかった。
インタビューの中で、「(補習校では)自分たちは同じ境遇にあって、抱えている悩みも似ている。お互いの気持ちがよくわかる」と話している。
補習校が日本人の友だちとの交流を深める場として機能しており、自分たちが共有するアイデンティティを確認する場として一役買っていることを示唆している。
~ ここまで ~
***
アイデンティティに関しては、中学から高校生くらいで複雑になってくる問題で、読んでいて親がどうこうではなくなってくるようだった。
うちの子が高校生になるなんて、とても想像つかないのだけれど、その頃、彼のアイデンティティはどこに帰属していくのか、ということを考えると、とても複雑な気分になる。
やっぱり、高校だけでも日本の学校に行かせたいな。
・・・とか言いながら、だんなさんの手がけているプロジェクトがいきなりクローズになって、日本に強制送還される可能性もなくはない。私たちは、明日をも知れないのだ。
息子の現地校のELL facilitator が言っていた「ネイティブレベルになるまで会話は3年、読み書きは5年」を裏付ける資料もあった。
英語を習得するまでにかかる時間 「アメリカで育つ日本の子どもたち」 p.41 |
ネイティブの8割に達するには、会話力は3年弱、読み書きは5~6年。
(あくまで幼稚園時代(おそらくキンダー)から教育を受けてきた子どもが対象)
通読して、私が強く受けたメッセージは以下の3つ。
- たくさん読書をすること、一人でできなければ読み聞かせること、そして音読させること
- 少なくとも、9歳までは学習言語としての日本語を学年相応レベルに維持・向上する必要があること
- 「どちらの言語も」などと欲を出さず、どちらか一つの言語が年齢相応のレベルであること
リミテッド・バイリンガルの子どもの例が載っていたのだけれど、これは結構...辛かった。
親とは会話ができていたので、子どもが日本語も怪しくなっていたということに気づかなかったようなのだ。英語も「どうせ日本に帰るし」と取り組んでこなかった。補習校での子どもの様子を観察したところ、日本人のお友だちと日本語で会話が成立していなかった。だれもその子が何を話しているか聞き取れなかったのだ。
帰国してから、親子とも相当苦労したらしい。
日本語が日常会話レベル以下となってしまった、大学生へのインタビューがあって、それも興味深かった。
- 大学生になって人間関係が難しくなった時、母に相談したかったのだが日本語で複雑な気持ちが表現できない。一番わかってもらいたい人と、深い会話ができず、辛い。
- 混み入った話をしようとすると、英語になってしまう。すると、母が英語じゃわからない、とイライラする。中学ぐらいから、大切な話はだんだんしなくなった。
これも辛い。
日本語できなくなっちゃったら、外国語として日本語学べばいいかな?くらいに考えていたんだけど、そんな簡単な話じゃなかった。もしそうするなら、私もかなり真剣に英語を学習しなくてはならない。
親の英語力、ということに関していえば、子どもと親への聞き取り調査のまとめにもあった。
保護者がアメリカで子育てする上での一番の問題は、「現地校とのコミュニケーション」と「保護者の英語力」だったそうだ。
親はアメリカで教育を受けていないため、戸惑うことが多いが、その時に問い合わせたり、情報を収集するだけの英語力が必要である。さらに、現地校の勉強や課題をサポートできるだけの英語力もほしい。
また、英語力だけではなく、インターネットや知人を駆使した情報収集力、ネットワークづくりに欠かせないコミュニケーション能力も必要。
・・・ええと、就活??
そこまでできるなら、こんなところでうじうじブログなんか書いていない。
そこまでできるなら、こんなところでうじうじブログなんか書いていない。
英語はツール、とはよく言ったもので、英語ができるところからスタート、というのはよくわかる。
私だってそうしたいです。
メールだけはがんばって書くし、なるべくボランティアにも参加するように...十分じゃないけど...するけど、今のままではやはり限界がある。
英語がんばります...(結局ココ)
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