アメリカ西海岸、シアトルのお隣ベルビューにいます

2017/05/07

Teacher Appreciation Week - 先生への感謝週間 -

アメリカの学校に身を置いていると、わりと個人の裁量を求められることが多い。
たとえば寄付金
たとえばギフトカード

日本は良くも悪くも横並びを良しとするので、そういうのはないよね。
やっても先生に受け取りを拒否られるし。
この "Teacher Appreciation week" というのもその「個人の裁量」を如何なく発揮せねばならないイベントである。

というわけで、5月第1週は Teacher Appreciation week 先生への感謝週間であった。
アメリカでは年度末の5月上旬に先生へ感謝しましょう、毎日何か差し上げましょう、という習慣がある。

やり方は、学校やクラスによってまちまちである。
学校PTAが大々的に「今年のテーマは○○」とトップダウン方式で指示するケースもあれば、クラスマザーの独断で月曜日はお花を持ってきてください、という指示が来ることもある。
たいていは「カードを贈る日」「デザートを贈る日」「教室に飾りつけをする日」などと、毎日手を変え品を変えして、これでもかと感謝を伝えてくる。さすが、ローコンテクストの国。感謝だって直球で伝えるのだ。

また、そういった指示以外にも個人的に何か差し上げたいと言う人は、ギフトカードを先生にあげてもいいらしい。この辺のさじ加減がよくわからないんだけど、アメリカでは一般的なんだそうである。日本でこれやると「袖の下」みたいな感じにしか思えない。下手したら炎上案件である。一応、上限$20という規定(?)がある。税金がかからないとか、そういう合理的な理由だったと思う。

翻って私たち親子であるが、昨年もクラスマザーからメールがあったんだけど、何の話をしておられるのでしょうかこの御仁は??と完全にスルーしてしまい、後から聞いて青ざめた、ということがあった。昨年の先生には大変大変お世話になったので、お花くらいあげたかった...
でもまあ、アメリカは日本みたいに監視社会ではないので(最近も消防士が制服のまま、うどん屋に消防車横付けしてうどん食っていたと通報された件が炎上していた。食事摂って何が悪いんだろうか、日本恐ろしい。)、誰がカード送ろうが花送ろうがびた一文出さなかろうが、誰も気にしない。この自由な空気、いいよね。たまに自由すぎるだろ、とイライラすることもあるけれど。

というわけで、今年はちゃんと波に乗ることができたので、その報告~

今年はバッチリお花を渡した!
QFCで買ったお花(折り紙は私が折った)
息子が「えー、これどうすればいいのー?誰もお花持っていなかったらどうしよう」と面倒くさそうに言っていた。
うるさいなーもう。つべこべ言わずに渡しなさいよ。
そんな心配をよそに、朝、お迎えに来た先生がすぐに受け取っていた。
ちなみに、その辺で摘んできたお花でも全然かまわないそうである。そんな感じの花を持ってきている子もいた。主にキンダーだけど。

後日、クラスマザーからお礼のメールがあり、彼女の娘さんの話によると「クラス中が amazing な smell に包まれていた」そうである。
アメイジングなスメル!さすが褒め言葉が豊富な英語は表現が違うわ。

教室のドアをデコレートする日もあって、これもなかなか素敵だった。
各クラスのドアに貼られていたもの
日本のPTAの無償奉仕もなかなか厳しいとは思うけど、こういう個人のセンスを求められるアメリカのクラスマザーもなかなか厳しいよな。好きな人がやるんだろうけど。たぶん。
いつもありがとうございます。
(今年度は10月になってもクラスマザーが決まらなくて、先生が焦っていた。)

4 件のコメント:

  1. いつも楽しく興味深く拝読しております。私もワシントン州在住です。

    クラスマザーですが、こちらでは大変名誉あるものだと聞きました。PTA役員もしかりで、社会に貢献している証であるため人気も高いとのことです。学校関係のあれこれは、意識と社会的立場が日本とは正反対だな…といつも感じます。アメリカの適当さと前向きさ、他人をジャッジしない感じ、いいですよね。

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    1. コメントありがとうございます。

      クラスマザーは名誉あるものなのですね。知りませんでした、ありがとうございます。
      確かに、PTAで役員やっている方々は、いやいややっているという感じは全然なくて、むしろ栄誉だと思ってやっていらっしゃるなあと感じてはいました。
      学校イベントに出てみると、大人が本当に楽しそうにしていて、日本の「滅私奉公」感とは程遠いと思います。

      アメリカは暮らしてみると、楽ですよね。日本に戻ったら浮いちゃいそうです。

      たまこ拝

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  2. お疲れ様です・・・
    私、今気付きましたが、子供たちの学校で「クラスマザー」というものが
    あったことがありません!まさか私が知らないだけじゃないよね、と
    焦ってますが、クラスのお母さんの連絡先なんてほとんど知らないし、
    誕生日会で会えばハロー程度でおしまい、先生に感謝の週もなんか
    さらっと学校でポットラックがあって、もってきたければ来てねという紙が
    入っていただけでした。去年までは先生が何が欲しいかというリクエストが
    あって、好きな先生を適当に選んであげるっていうシステムでした。
    ドアにもこんなかわいいデコレーションしてなくて、やっぱりハワイの学校は
    ダメなんだと思ってきました・・・笑 
    でもこの「PTAやらなくても誰からも責められない」アメリカの学校は本当に
    助かります。笑

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    1. みーさん、

      ごぶさたしています!お元気ですか?
      クラスマザーいらっしゃらないんですか?
      学校の規模にもよるかもしれないですね。
      でも、ダメとか言わないでください~
      ハワイにいると、本土が良く見えるんですよ、きっと。ハワイにはハワイの良さもあると思います。
      やってもやらなくても誰からも責められないっていうか、他人のやっていることにほとんど興味ないっていうところ、本当に楽ですよね。日本がいかに窮屈だったか。もちろん、日本にも日本の良さはありますが。

      たまこ拝

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