アメリカ西海岸、シアトルのお隣ベルビューにいます

2017/03/22

現地校1年7か月の息子の英語力 - 8歳2年生 -

play computer, shoot basketball, eat something, play monkey bar, do the homework, dancing
先日、現地校の担任の先生から長いメールが来た。
今年の先生は早口で、こっちが英語できるできないかかわらず容赦なく弾丸トーク仕掛けてくるんだけど、文章はものすごく読みやすくて助かっている。
ここ数日間学習してきた、"Art Project" についてお知らせします。
数か月の間、子どもたちと「手は自分の体に添えて」 というルールを守ってきました。最近ではどうしてそうしなくてはならないのか(自分のスペースを守るとか、体を動かすと周りの人を傷つけることがあるとか)を学び、さらに "unsafe" と "unwanted" なタッチの違いについても学びました(←すごくアメリカっぽい)。
(中略)
今回の "Art Project" は、これまでとは違い、「手」のポジティブな面に注目しました。
自分の手をなぞって紙に写し、それを切り取って模造紙に貼りつけ、その手のまわりに、手ができるポジティブなことを書きました。今日、それを持ち帰らせます。家でもそれについて話し合ってみてください。そうすることによって、手の重要性を理解し、他人に不用意に触ることがないように理解が深まることを期待します。
というわけで持ち帰ってきたのが、冒頭の写真である。
「人に不用意に触らない」 ということは、1年生の時から再三にわたっていろいろな角度から言われている。息子に聞いたら、「うん、ずっとその話しているよ」と言っていた。よかった、とりあえず理解しているようだ。

日本人に比べて、おそらくアメリカ人はボディタッチ多いと思うんだけど、だからこそ、こういう教育を小さいうちからしっかりと叩き込むのかもしれない。日本でも最近はさすがにないと思うけど、突然OLさんの肩を揉んでくる職場のおじさんとか、あれは速攻クビだよね。

えーと、それで、やっと本題。
この授業内容とは全く別なところで私はびっくりした。
どうせ先生の書いていたことを書き写したんだろうくらいに思っていたんだけど、この "My Hands Are For..." の内容は全部自分で考えて書いたんだそうだ。
ウソだろ、と思ったんだけど、ところどころ間違いがあるし、そもそも "For..." の後は名詞が来ないとおかしいので "dancing" 以外は文法的にも間違っているから、本当に息子が自力で書いたのかもしれない(まだ疑っている)。

先日、「アメリカ現地校 2年目の成績」にも書いたとおり、前期の成績表が届いた。
実はあれ、SpeakingよりWritingの方が成績が良かったのだ。日本語でも書くのが嫌いな息子がWritingの方が成績がいいというのは、よくわからない。「子供の言語獲得の悩みは尽きず」に書いたとおり、4つの技能 (Listening / Speaking / Reading / Writing) のうち、Writingが一番最後に追いつくはずなんだけど。
まあ、そんな厳密なものでもないのかもね。どうせ低レベルなところなので、たいした違いでもないのかもしれないし。どちらにしても、Speaking も Writing もアウトプットには違いないので、この先が楽しみではある。

***

うちは駐在ではなくて転勤でこちらに来て、グリーンカードもそろそろかな?というところまで来たんだけど、だから子供の言語教育に関してもロングスパンで考えられるのはすごくメリットだなと思うことがある。
今はとにかく「日本語」をしっかり伸ばすことに、少なくとも私はフォーカスしている。
築くのは時間がかかるけれど、失うのは一瞬だ。
英語ができないと、小学校生活に支障はもちろんあるけれど、まあそれなりに楽しく過ごせているみたいだし、とりあえず算数は単語を拾いながらうまいことやってクラスで表彰されてきたりしたので(息子が優秀なのではなく、補習校の算数よりかなり簡単なのだ)、居場所がありさえすれば自分の経験上学校生活は何とかなる。だから、今は英語はそんなにがんばらなくていいかなと思っている。
(おそらく現地校に放り込んでおくだけで正しい英語は身に付かないと思うので、将来的にはチューターつけようかとは思っている。)

逆に、2, 3年で駐在生活が終わってしまうご家族の方が、子供の言語をどうするかというのは難しい問題かもしれない。親としては英語をできるだけ獲得させて帰国したい、というのはあると思うんだけど、特に低学年で海外生活をした場合、裏を返せば、その時期得られるはずの日本語をそっくりそのまま失いかねないリスクを抱えていることになるからだ。しかも、よほど集中的に英語をやらなければ、3年でネイティブの子ども並みの英語も身に付かない。

ちょっと調べていたら、こんなブログを発見。
帰国子女の英語 ー 帰国後の英語維持について。 - 川合典子ブログ
すごく長いんだけど、とても興味深い内容だったので、よかったらぜひ読んでみてください。
※下の方にある「幼児英語教育について」「言語と文化」も余力があったらぜひ。
子供が英語を勉強したいというじぶんの希望があるのならいいですが、そうでないのでしたら、小学校低学年で、帰国した子供の英語を維持する努力は時間的にも経済的にも、大変なのに、ほとんど将来の役には立ちません。小学生の英語など、どこにも使えません。英語で複雑なことも言えて、少しはまとまった考えを表現できる小学校高学年で帰国した子供のばあいは、その子が英語を使うことに、日本にいても興味を持っているようであれば、サポートしてあげればいいと思います。
バッサリ切っているんだけど、理由を読むと「なるほど」と思わせる内容です。
うちは英語と日本語は逆ではあるけれど同じことが言える。小学生の日本語からどれくらい伸ばすことができるか、海外にいても伸ばせるのか、というのが課題になるんだと思う。
とりあえずは、補習校の高校生が目標です。モデルがいるとがんばれる気がする。

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