何のために渡米したのか考えてしまう時

シアトルは雨の街と言われているんだけど、今のところ快晴続きで拍子抜けしている。
息子のギプスが取れた途端に雨が降るんじゃないかと、そこが気がかりだ。

今回はグチ大会です！

だんなさんが家にいない。
彼は常に「すごく忙しい」か「猛烈忙しい」かのどちらかである。
だいたい0時過ぎに帰ってくる。
学校で何かイベントがあるとか、私が用事があって子供の帰りに間に合わないときとか、そういう時にはちらっと家に帰ってきてくれるのはありがたいのだけれど、帰ってきても延々と昼寝するか、また仕事に戻ったりするので本当にぜんぜん会話できていない。
そのうち顔も忘れるかもしれない。

家族はお父さんなりお母さんなりの都合で渡米してくるにもかかわらず、本人は仕事にかかりきりでほとんど家にいない。これどうなのよ、と。
そんな時に見つけたツイート。

うちの旦那は大体0時くらいに帰ってくるんだけど、たまに早く帰ってきた時や仕事を休んだ時は22時くらいに寝る。そんなに家にいるのが嫌ならずーっと会社にいればいいのに。

— はなげっちょ (@hanageccho) 0:08 - 2015年10月2日

そうだよ、そんなに家にいたくないなら、一人で渡米すればよかったじゃないか。
私の作ったご飯だってろくに食べていないし。
私が渡米するまでの2ヶ月間の別居生活の方がよっぽど電話で長話したよ。
息子が毎日「学校行きたくない」って言って全然元気くなることもなかったし、私だってつたない英語で銀行口座開いたり運転免許取ったり、そのたびにへこんで「何で私はこんなに役に立たないんだろう」って思わずにすんだじゃないか。

これまでに、いろんな家族の事情を聞いてきた。
渡米して数か月でご主人が異動になって、平日限定単身赴任しているとか。
早朝5時に出勤していって、帰ってくるのが8時過ぎとか。

でも。

この人たちよりは恵まれている、でもあの人たちは私より恵まれている、とか思うようになったら、やっぱり心が荒んでいくんですよね。
家族の形はそれぞれで、他人がとやかく言えることではないし、ましてや比較してどちらがいいとか悪いとか言えることじゃない。
これは出産後数年間で学んだことだったんじゃないか？

今一番足りないのは、私に生きがいがないということ。

日本では自分でお金を稼いでいた。

趣味も充実していた。

だんなさんとは関係なく楽しくやっていた。

これらを一気に失ったのだ。
だから、これから長い時間をかけて、この国にいられる「何か」を見つける必要がある。
それはかげがえのない友達かもしれないし、趣味かもしれないし、仕事かもしれない。
今はまだ生活に慣れるのに精いっぱいだけれど、それらが見つかったら、初めて「アメリカに来てよかった」と思えるかもしれない。

「自分は仕事ばっかりしてそりゃあ楽しいかもしれないが、こっちは何のためにこんなに苦しい思いをしなくちゃいけないかわからないんだぞ」とだんなさんに呪いの言葉すらかけそうになる日々だけれど、やっぱり、それでも、切り開くことができるのは自分しかいないんだとは思っている。
これはチャンスなんだぞ、と心が折れそうになるたびに自分に言い聞かせている。

最後に。
それはそれとして。
当事者である旦那さん、または奥さん、仕事ばかりしていないでたまには家族を振り返ってあげてください。
一緒に来てくれてありがとう、と言ってあげてください。
壊れるときは早いですよ。