アメリカ西海岸、シアトルのお隣ベルビューにいます

2020/04/08

ミドルスクールの選択科目の希望提出

現地校ネタです。久しぶり。
息子は休校中であるにもかかわらず、日曜日の夜はとても憂うつそうである。学校からの課題がわりとがっつり出ているから。

休校騒ぎで、ひとつ大事なことを書き忘れていた。
3月は、ミドルスクールの選択科目提出月間(?)であった。提出日をすでに過ぎてしまって、完全にタイミングを逸してしまった。備忘録的な感じでお願いします…

ミドルスクールの希望選択科目フォーム提出

ミドルスクールでの履修科目の選択に関しては、1月から順次学校公開日が設けられ、その後、エレメンタリーに進学先のミドルスクールからミドルでの学習内容と選択科目について、生徒への説明が行われる、といった流れである。そのタイミングで選択科目の希望フォームが配布され、たいていの学校は3月下旬までに希望選択科目を提出する。

今年は、その大事な時期に休校となってしまったため、どこの学校もオンライン提出に切り替えたようである。提出には StudentVUE が必要なので、アクティベートしておく必要がある。
アメリカ現地校のIT化 -ベルビュー学区の場合- - テンパり母のアメリカで子育て
Grades & Attendance – Bellevue School District

実際のフォームを見てもらうと、何となく様子がわかると思う。
リンクは、Chinook Middle School の 2020-2021 のフォーム(検索したら一番最初に出てきた)。
6th-Grade-Form.pdf
ついでに、オンラインでの提出の仕方について。リンクは同じく Chinook のもの。
Requesting Courses for the 2020-2021 School Year – Bellevue School District
※全部は見ていないけれど、お住まいのエリアのミドルスクールのページにも同じようなことが書いてあると思う。

なぜこんなに早くやらせるかというと、一番の理由は「雇用」である。
希望によって、教師の雇用を考えるためだそうである。

必修科目

提出フォームには、このように書かれている。
All 6th grade students will be enrolled automatically in the following required core courses*:
Honors Language Arts 6 – 1.0 credit
Honors Social Studies 6 – 1.0 credit
Science 6 – 1.0 credit
Math – 1.0 (determined by current math level)
PE 6 – 0.5 credit
必修科目は、ELA (English Language Arts, 要は国語), Math, Science, Social Studies, PE の5科目。PEのみ、前期または後期の 1 semester のみ(0.5単位)。Math は習熟度別クラスになる。
生徒は1年で7単位を取る必要がある。必修科目だけだと上記の通り4.5単位しかないので、残り2.5単位を選択科目で取る。

選択科目

選択科目は、このコースカタログを参考にする。かなりボリュームあるけれど、半分以上はハイスクールの内容である。
2020-2021 Course Catalog - Grades 6 - 12
このカタログを見つつ、選択科目は第3希望まで書く(Request)。ただし、希望が通らなかった時の滑り止め(?)として、さらに3ないし5教科(学校による)希望を書く(Alternate)。
この時、重要なのは、必ずしもこれは希望の順番ではない、ということ。学校側から言われているのは、どの教科に決まったとしても、必ず取ること、ということである(雇用の問題があるので)。だから、やりたくない教科は絶対に書くな、と言われている。どうしても埋まらないから、仕方なくやりたくない教科を書くのはやめてほしい、と言われた。

Request の方は、1番目と2番目は、1.0単位(通年教科)を記入するか、0.5単位(半期のみの教科)を2つ記入する。3番目だけ、0.5単位のものを一つだけ記入する。
Alternate は特に指示はないので、自由に選択。

選択科目にも、卒業要件がある(数字は卒業に必要な単位数。8年生までに取る)。
  • Career  & Technical Education (CTE) - 0.5
    3Dプリンター、デジタル映像、Webサイト、ロボティクス等々
  • Performing/Visual Arts - 1.0
    ドラマ、アート、ダンス、陶芸、音楽
  • Health - 0.5 *7thで必修
他に、卒業要件とは関係なく、選択科目としてのPE (0.5), World Language (通年なので1.0) がある。ただ、World Language はハイスクールでは卒業要件2.0単位が必要となる。ミドルスクールで取った単位がそのままハイスクールでも使えるので、ミドルから取る人が多い。

上記卒業要件を鑑みて、よくあるのは、下記のようなパターン;
#1 - Music (Choir or Band or Orchestra)  - 1.0
#2 - World Language - 1.0
#3 - その他の0.5単位の教科

音楽と外国語は、よっぼどのことがない限り、希望が通る。

World Language はレベル6まであるのであるが、6年生から履修していってハイスクールでもそのレベルを引き継いで、続きを履修することができる。長期的にアメリカにいる予定であれば、できれば同じ言語を継続して履修した方が良い。ハイスクールの卒業要件として2単位必要なのだが、ミドルでの単位も使用することができる。

ただ、日本語ができる場合、高校で Competency Test というテストを受けて一定以上の成績を取れば、単位として認められる。問題は日本の小学校低~中学年程度の簡単なものだそうである。だから、無理をして World Language を取らずに、他の面白そうな教科を取っていく方法もある。
(アメリカで大学進学を考えている場合は、日本語以外の外国語を履修していると多少有利に見てくれるケースもあるので、取っておいた方がいいかもしれない。)

選択科目の単位数を見てもらうとわかる通り、音楽と外国語を入れてしまうと、残り0.5単位しか好きな教科を入れることができなくなってしまう。外国語の1.0単位を他の教科に替えることができれば、幅が少し広がる。

補習校に通っている生徒の場合、やはり少しでも宿題が少ない方がいいので、外国語を取らずに、宿題のない教科を中心に希望を出すことも考えてみてもいいかもしれない。

カタログだけ見ると新旧教科のバランスがいい

内容だけ見ると、とても楽しそうである。
たかだか12, 3歳の生徒が3Dプリンター使えるなんて、うらやましい限りだ。コンピューター言語も学べる。ドラマとかダンスとか、舞台系もとても楽しそうだし。昔ながらの半田ごてを使った工作みたいなのもある。古くからある科目も残っていつつ、最新技術を学ぶ教科もあるという。アメリカの教育は、かなりフレキシブルである。
カタログ見ながら、どれもこれもやりたくなってしまった。本人がやる気がないのが残念…

新型コロナの話題になっちゃうけど、日本でも休校中にオンライン授業を、みたいな要望をたくさん見かける。だけど、こうやって見ていくと、そもそも教師の素地が違うし、しかもふだんから、こちらの子供たちはPCの扱いに慣れている。リモート教育へのハードルが比較的低いのだ(それでも苦労している)。
さっさと予算組んでラップトップを子どもたちに貸し出せばいいのでは、というのも見たけれど、ラップトップを配ればそれでいいかというと、全然そんなことはない。各生徒のコンピューターリテラシーはアメリカ以上に個人差があるだろうし、それを教えるとなると、人と会っちゃいけない、と言っている以上、家庭に委ねるしかなくなってしまう。
アメリカと同じようにはいかないだろうな、と容易に想像がつく。

・・・と、言いたいことは山のようにあるので、これはまた別記事にします。

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