アメリカがなぜこうも独特な単位を使い続けているのか。
私は気温が華氏表記なのですら、いまだに慣れていない。
息子がだいぶ前に
「外の気温で適切なものを選びましょう」
という問題を学校でやったそうなのだが、
気温72度とかありえねぇ
と思い、選択肢の中で一番低かった「45度」に丸をして間違えてしまった、と言っていた。無理からぬ話である。
最近、現地校の math が、「長さ」や「かさ」の単元に入ったらしく、宿題に inch とか gallon などが入るようになった。計算自体は日本の学校でやる 1 L = 100 dL = 1000 mL ほどは難しくない。単位を混ぜて計算させることがないから。そもそも、これらを混ぜて計算するとややこしいことになるし(後述)。
先日、その宿題を見ていたら、平然とふつうに
長さの線を書きましょう。と分数が使われていた。インチに。
- 3 inches
- 2 1/4 inches
- 3/4 inch
最近、補習校で分数を習い始めたところだったので、分数の存在を知っていてよかった。
しかし、長さの問題にいきなり分数とかどうなっているんだ、1/4 inch とか意味わからん、と思って(クロスロードのダイソーで買ってきたアメリカの)定規を見てびっくりした。
1 インチの目盛りが16等分されている!
知ってました?渡米して3年目だけど初めて知ったわよ!
世の中の定規の目盛りが、10以外に分割されていることがあるなんて夢にも思わなかったので、じっくり見たこともなかった。
常識にとらわれてはダメよ、たまこ!ここはアメリカよ!!
(ああそうか...だからたまに 5/16 inch とか見かけるのか...)
コインもそうだけど、どうしてこんなに計算しづらいクオーターを使いたがるんだろう?ただでさえ、ローカルの子どもたちは数字に弱いのに、よけい混乱しちゃうのではないか?いや、そもそもこんなシステムを使っているから数字が苦手になっているのか?
その数日後に、こんどは「かさ」が宿題に出た。
fluid ounce, quart, pint, gallonまったくなじみがない。いや、もちろん牛乳やジュースを買ったりするので全く知らないわけじゃないけど。
問題文を読むと、gallon は gallon 同士を加減算するような問題ばかりで、異なる単位が混じっていない。だから、算数としては簡単である。
ついでなので、これらがどのような関係かを調べてみた。
1 gallon = 4 quart = 8 pint = 128 fluid ounceアホかー!
何を考えているんだコレ?
確かにですね、私はIT業界で働いていたので、数字の並びとしては2のべき乗で美しいとは思うけど、これはコンピュータ言語に限った話である。一般社会で人間が日常的に使う数字として、これは便利なのか?いや便利じゃない!
極めつけはコレ。
ヤード・ポンド法 - Wikipedia
ヤード・ポンド法(ヤード・ポンドほう)とは、アメリカ合衆国を中心に使用されている単位系である。世界の国々の中で、メートル法(又は国際単位系)を用いずに、ヤードポンド法を用いている国は、2014年現在では特にアメリカ合衆国のほかは、ミャンマー、リベリアのみである。ただしリベリアでは民間主導でメートル法への移行が行われ、今日ではヤード・ポンド法はほとんど使用されていない。ミャンマーでも、2013年に、メートル法への移行を準備していると宣言された。ウィキもたまに間違っていることがあるので、他も調べてみたけれど、やっぱりヤードポンド法を使っているのは、ほぼアメリカ1国のみのようである。さらに言えば、このアメリカも、法律上はメートル法を公式単位としていて、あくまでヤードポンド法は慣用なのだそうだ。
息子もヤードポンド法で頭が出来上がっていってしまうんだろうか。やめて。
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