アメリカ西海岸、シアトルのお隣ベルビューにいます

2017/10/23

小学生に文法を教えるのは骨が折れる

現地校でも補習校でも文法事項について習い始めた。
自分の時も文法を習ったかどうか全然覚えていない。
以前もちらと書いたけど、小学生に文法を教えるのは難しい。

英語自体がまだまだビギナーの息子にとって、さらに英語で英文法の説明を受けるのは大変なことである。名詞 (noun) はまだよかったのだが、動詞 (verb) はさっぱりわからなかった、と言っていた。
「"hid" って "hide" の過去形だったの?"in" が verb だと思った」
時期を同じくして、補習校でも徐々に文法事項が入ってきている。
「修飾語」がわからねぇ
「くわしくする」ってどういうこと?
たまたま用事があって担任の先生と話したら、
「修飾語の授業をしたんですが、どのお子さんも混乱しているようでした」
「ご家庭でもサポートお願いいたします」
と言われた。
週に一度しかない上、日本にいる子供に比べたら日本語力に劣る子供たちに日本語文法を1時間でマスターさせるのは無理がある。もちろん、家庭でのサポートは必要だろう。

そもそも「国語文法を学ぶ目的」とはいったい何なのだろう?
個人的には、実務的な何かと言うよりは、「自分たちの使っている母国語のことをよく知るため」なのではないかと思っている。正しい美しい日本語を使うには、それ相応の知識が必要なのである。
「ら抜き言葉」とか「い抜き言葉」など、それを聞いた時に「変だな」と思えるかどうかとか、そもそも日本語は主語が省略できる言語なので、面倒になって「だってそう言ってたもん」「誰が?」みたいな無駄なやり取りを省いていくとか、そういうことなんじゃないだろうかと思っている。
今回の「修飾語」だって、なくても文章として成り立つけど、ないと伝わるものが全然伝わらなかったりする重要な言葉ですよね。
(「わたしは、かけました。」だと何も伝わらない。「わたしは、おばあちゃんに 電話を かけました。」とする必要がある。)

ただ、言葉というのは時代とともに移り変わっていくものなので、「ら抜き言葉」などを誰もおかしいと思わなくなれば、それは文化が勝ったということで、文法もそれに伴って変わっていいんだろうと思う。私が中学の時は「全然」が来たら「~ない」という否定語がくる、と習ったけど、今はどちらでも使えるし。
よく、タイムスリップもので、過去に行って武将とやり取りしたりしているドラマあるけど、もし本当にそういうことが起こったとしても、実際にはお互いの言っていることなんて全然理解できないんじゃないかなーと思う。

翻って、英語が母語でない子どもたちにとっては、英文法はおそらく習得の助けになるだろう。特に母語がある程度確立している子供(だいたい9歳と言われている)であれば、なおさらではないだろうか。
もちろん、日本語文法に関しても同様で、海外で暮らす子どもたちが日本語文法を習う意義は、国内にいる子どもたちよりも大きいのではなかろうか。

ただでもね...語彙がそんなに豊富にない8歳男子に文法を教えるのは本当に骨が折れるんだよ。おそらく手を変え品を変えして、何度も何度も似たようなことを学習していくと思うので、(たぶん)今完璧にする必要はないと思うんだけど(というかそうであってほしと願っている)、本当にどうしたらいいものやら。
公文かしら...(やっぱり面倒くさい)

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