日本では春かもしれないが、ここでは、春と夏の年二回、別れの季節が来る。なかなかメンタルに堪える。
予定外の方を二組も見送ってしまった
春も数組見送ったが、この夏も見送ってしまった。春は駐在の方だったので覚悟していたし、そういうものだと思って送り出すこともできたんだけど、この夏見送った方のうち、二組はグリーンカードもお持ちで元々はここに長く住むつもりでいらしたご家族だった。しかもそのうち一組は20年以上ここで暮らしていらした。ご本人も「まさか」だったと思う。私もまさか彼女を見送る日が来るとは思っていなかった。話を聞いた時、泣いてしまった。
でももちろん、どんな事情にしても、新しい門出を祝うくらいの気持ちはある。私だってそれくらいの分別はあるのだ。
6月末には送別ランチしたり、子供たちのプレイデートをしたり、引っ越しのガレージセールにいったり、とにかく忙しかった。もちろん楽しかった。
そして反動で迫りくる喪失感…(絶望ともいう)
今年の夏も辛かった、という話を在米数十年という後光がさすほどのベテランさんに切々と訴えたところ、
そんなの、遊びに行けるところが増えていいなって思えばいいじゃない
とさすがの達観したご意見を賜ってしまった。確かにそうかもしれない...
いやいや、違う!
私はやっぱり、昨日まですぐ近くに住んでいて、いつでも会える距離にいた友達がいなくなるのは寂しいのだ。遊びに行けるところが増えたところで、ちょっと用事があるから明日会いに行こーとか、来週ランチ行こうよーとか、今日の午後プレイデートしない?とか、言えないじゃない。
婚活ならぬ友活
日本人に依存しすぎ、と言われてしまうかもしれないんだけれど、でも、いくら日本人同士だからって誰とでも仲良くできるわけじゃない。何となく気が合わなくて疎遠になった方もいる。気が合わないわけじゃなくても、時間が合わなくていつのまにか疎遠になることもある。学年が進むにつれてみんな忙しくなってしまって、1年目に比べて日本人の方と話す機会がぐっと減った。よく話をする人であっても、気が合う合わないはまた別だったりする。だから、たまに「この人は!」とピンとくる方に出会えたらとてもうれしい。そしてそういう方がいなくなると、その喪失感が深い。
子供は全然接点ないのに、定期的に会う友達というのが何人かいる。
何となくそろそろ集まろうか、みたいな感じでゆるーく集まって、毎回近況のアップデートしたりして、ただただふんふん聞き合って、じゃあまたねー、みたいな関係の気軽な感じで、この人たちがいなくなったら、私はたぶん生きる屍みたいになるんじゃないだろうか。平たく言えばゾンビですね。
今のところ、彼女たちはアメリカに根を張って生きていきそうな感じなんだけど、人生何が起こるかわからないからな…うちだって、突然日本に帰ることになるかもしれないし。
もし突然帰国することになったら
この夏は、「今のところ帰る予定は全然ないけど、何が起こるかわからないから、子供の日本語は何とか維持させよう」みたいな話を残された人たちの間で何度もした。ちょっと脱線するけれど、シアトルみたいな辺境は、日本の教育ガラパゴスみたいになっていることを知った。
情報量としては、肌感覚としてこんな感じ。
シアトル < ロサンゼルスやサンフランシスコ <<< ニューヨーク <<< アジア
ニューヨークは日本の塾も進出したりして、すごいんだろうな、と思っていたんだけど、そのニューヨークも北京やシンガポールなどには全然かなわないそうである。
私なんて、何がどれくらいかなわないかすらわからないというのに。勉強できないけど、何がわからないかすらわからなくて質問もできないみたいな感じですね!
でも、そんな田舎者丸出しの情弱母が気ばかり焦っていたところ、この記事を読んで、なんだかすーっと憑き物が落ちたような気がした。
【帰国子女受験】いよいよ面接 親の番 | Boiのねばネバダ
心のよりどころだったBoiさんが、とうとう本帰国となってしまって、全然会ったことも本名も知らないにも関わらず、これもまた心の喪失感が半端ないのだけれど、現地に根を下ろそう、何も抗うことないじゃない、というこのメッセージにぐらぐらと心を動かされた。
「子供の日本語は何とか維持させないと」と言った舌の根も乾かぬうちでアレですが、「現地に根を下ろす」というのも大事な考え方だな、と妙に納得してしまった。多文化の中で思春期を過ごすのは、自分の経験がないこともあって、悩みどころがとても多い。私も腹を括る時が来たのかもしれないな。
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過去にも何度か似たような記事書いたよねー、と思って、今年の2月に書いた記事を読み返したところ、泣きました…ばかじゃなかろうか、自分。
来年も同じ友だちと同じイベントに参加できるだろうか
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