アメリカ西海岸、シアトルのお隣ベルビューにいます

2018/11/10

(続)子供を本好きにしたい

子供を本好きにしたい」の続き。
この補習校図書館イベントでもなかなか答えが出なかったんだけど、一つの解決策として、子供が夢中になる本が一冊あると、それがきっかけになりうる、という話があった。これはわかる。

現役小4男子は何を読んでいるか

息子の読書歴をひも解くと、
と、王道なんだけど、私が読んで面白くて薦めた本で夢中になったのも何冊かある。
(すべて補習校の図書室にあります。)
これらの本は、だいたい中~高学年向けといったところ。

この中で特におすすめは、「ふしぎの時間割」。
ある小学校で起きた不思議なできごとの短編の集まりで、比較的読みやすい。息子には、「いろいろあるけど、この話が最高に面白かったよ」と言って、一編だけ読み聞かせしたところ、その話がすごくおもしろかったようで、あとの話は全編自分で読んでしまった。
きっかけがあれば全部進んで読んでくれるんだな、ということが分かった小説だった。優れた力のある話は、本好きかどうかのいかんによらず、子供に選ばれるのだ。

作者の岡田淳さんは、物語の舞台がたいていは(日本の)学校であり、話のテンポもいいし、男の子が好きそうな冒険が多い。今、私自身がはまっている作家である。

↑ノンストップで読んでしまった。でも、息子には難しい。

もう一人のおすすめは、富安陽子さん。彼女は、日本にいるときに読んだ絵本(「わがはいはのっぺらぼう」)がきっかけで知ったのだけれど、本来は児童文学を書いている作家さんだというのは、補習校に来て初めて知った。彼女の作品も、どれもこれも楽しい。読んでいて、続きが気になって暇さえあれば時間を忘れて読みふける、ということを久しぶりに体験した。

↑信じられないくらい面白かった。高学年から中学生くらい?息子はたぶん理解できない。

このお二方は、私が小学生の時にはまだデビューしていなかった作家さんである。大人になって夢中になれる児童文学を読めるとは思ってもみなかった。

読み聞かせは効果ありそうだけど

とはいえ、いつも必ず成功するわけではない。
読み聞かせしても、どうしても息子の心に届かない本もたくさんあった。それは、単純に息子には合っていなかったということだろう。選書がやはり、読書の肝であることは間違いない。無理やり何でも読ませても、読書がただの作業になって本好きな子供にはならない。選書は楽しいけれど、難しい作業だ。

というわけで、面倒だけれど、本人が読まないのであれば、自分が読み聞かせしてあげることも一つの方法かなーと思います。

参加した図書室イベントでの保護者の中には、本の読み聞かせが好きな方が何人かいらして、「子供が高学年になってしまって、なかなか読み聞かせられないのですが、『今日はお母さんに読ませて』と『読ませていただく』みたいになりながら定期的に読んでいます(笑)」という、つわものもいらした。
うちは一人っ子なので読み聞かせるのは比較的楽だけれど、兄弟姉妹がいても、うまく選書して全員まとめて自分の前に座らせて読み聞かせしている方もいらっしゃった。頭が下がる。ご本人も相当好きなのだと思うけれど。好きだけじゃできないからな。

これを聞いて、高学年になっても、本の読み聞かせをするのは、かなり有効なのではないか、と思った。「読みなさい」と言ったところで読むようにはならないので、読み聞かせの押し売りくらいするのがちょうどいいのかもしれない。息子も自分では読みたくないけれど、読み聞かせしてくれるなら話を聞きたい、と言ってくれる。その話が面白ければ面白いほど、読んで読んで、とせがんでくる。

でも息子が読み聞かせ好きなのも、もしかしたら渡米直後からの積み重ねがあるからかも。日本にずっといたら、本の読み聞かせしたかなーと疑問である。読み聞かせのプロ(?)の方のお話を聞いたことがあるんだけど、小さい時から続けてきた子は、大きくなってからも抵抗なく本の読み聞かせを素直に聞いてくれると言っていた。

お子さんが本を読むきっかけとして、親からの読み聞かせも一つの方法にはなり得ます。

↓自分が楽しいと思った本を息子が楽しんでくれるのが嬉しいという、自己満足なんですが。ポチッとしていただけたら嬉しいです↓

2 件のコメント:

  1. たまこさん、初めまして。
    2ヶ月前に渡米してきました(テキサスです)、まめりと申します。
    4歳(もう少しで5歳になります)の息子の現地校のことで悩んで、検索魔していたら、たまこさんのブログに出会いました。
    過去記事から全て読ませて頂いて、「夫の転勤がベルビューなら、たまこさんにお会い出来たのに…!!」なんて思ってしまいました。

    コチラは日本人学校がないため、悩みに悩んだ末、息子は現地のパブリックのプリキンダーに通わせています。
    毎日11時に終わってしまうので、英語になかなか慣れないのでは…と危惧する一方、最初からダブルスクールさせるのは、本人の負担が大きすぎるのではないかと思い、様子を見ているところです(コチラの日本人の方は、ダブルスクールさせている方が殆どな感じです)。
    日本にいた頃より、幼稚園がだいぶつまらなそうな感じで…。
    日本では、休みの日も幼稚園に行きたいッ!!
    という子だったのに、今は毎朝「行きたくないな〜…」と憂鬱そうな様子です。
    それでもだいぶ慣れてきたようで、最近では「お友達と話せるようになりたい。」「英語が早く喋れるようになりたい。」と前向きな発言をしています。
    たまこさんにお伺いしたいのですが、このような子に対して親である私は、どのようなサポートをしていくのが賢明でしょうか…。
    親である私が見本となってあげられればいいのですが、自分も英語が苦手(聞き取りとスピーキング、全然駄目です…)で…。
    生後4ヶ月の息子の世話にも追われ、なかなか自分の英語の勉強?すら、捗っていない状況です。

    長々とすみません。
    周りの方は、「小さな子供だから早いよー。」「すぐ慣れるよ」と言ってくれるのですが、私にはとてもそんな風に思えず、子供だってそんな簡単に、ネイティブとコミュニケーション取れないというたまこさんのお考えに、ものすごく賛同しました。
    日本に帰国したらどうせ苦労して覚えた英語も忘れてしまうのに、なぜこの子にこんな苦労をさせなければならないのか…(日本だったら、もっと楽しい時間をお友達や幼稚園で過ごさせてあげられるのに)と思って、つい夫にイラッとしてしまう日々です(^^;

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    1. まめりさん

      コメントありがとうございます。全部読まれたんですか?恐縮です…

      そうなんです、よく「子供は早いから」って言われちゃうんですが、実際にはぜんぜんそんなことないんです。半年でぺらぺらとか本当に幻想です。だから、余計いらいらしちゃうお気持ち、よくわかります!

      でも、お子さんずいぶん前向きで素晴らしいですね。
      前向きなお子さんは、経験上、英語取得は早いです。早いといっても、英語が何となく耳に入ってくるまで数か月かかりますが。(個人差が大きいです。)
      2か月だと、簡単なあいさつや、お友だちがよく使う言葉などは覚えてきているのではないでしょうか。

      これは、あくまで私見ですが、4歳くらいであれば、どちらかというと日本語のサポートをしてあげる方がいいと思います。日本語も英語もどっちつかずになってしまうかもしれないからです。家庭での英語サポートは、テレビで nickelodeon などの番組を見るくらいでいいのではないかなーと思います。まめりさんも無理する必要はないです。英語より日本語で。とにかく、家庭は安心できる居場所にしてあげる方がずっといいと思います。
      家庭が安心できる場所であれば、お子さんの気持ちは安定します。英語環境に慣れてくれば、徐々にダブルスクールも考えてもいいとは思いますが、今は環境に慣れることを優先する方向でいいと思います。
      4,5歳であれば、英語でもそれほど複雑な話はしないので、半年もすれば耳も慣れてくると思います。今が一番辛抱の時で、とても辛いだろうと思います。「辛抱するしかない」としか言えなくてすみません…

      あとは親御さんの考え方次第です。
      ダブルスクールしても子供に英語力をつけようと思うか、短時間のプリだけにしてアメリカのプリスクールを楽しめる程度でいいと思うか。親としてはできるだけ長時間預けたいところですが(汗)

      とはいえ、私自身もまだまだ模索中です(苦笑)
      お子さんが楽しくプリスクールに通える日が早く来ますように!

      たまこ拝

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