アメリカ西海岸、シアトルのお隣ベルビューにいます

2017/07/20

体験入学について校長先生と

最終日、校長先生にご挨拶に行った。
あいさつ、大事だよ!
来年以降もお世話になるかもしれないし、やはり一言お礼しないと。

初日に「は?今『体験』とかおっしゃいました?」的な圧力を受けた(ような気がした)ので、気が重かったんだけど、嫌なことをやりきった方が後々楽になるということを経験上知っているので、がんばって行った。

でも結果的には、校長先生への悪い印象がなくなって良かった。ゆっくり話してみたら、ただ真面目なだけだった。校長ともなると、まあ、いろいろ大変だろうし。

相変わらず、シアトル補習学校に提出しなくてはならない「体験入学証明書」について、校長から「もうだいぶ前から『体験』という言葉は使っていなくてですね(以下略)」と言われてしまったんだけど、それ以外は概ね好意的に受け入れていただいたようだった。

もし、ご迷惑でしたら、という話をしたら
「いえいえとんでもないです」
「むしろ、海外で生活しているお子さんと交流できるというのも一つの経験ですし」
と言っていただけた。ありがとうございます。

それと一緒に、日本語があまり得意でないお子さんに対しての受け入れには、なかなか厳しそうなこともおっしゃっていた。
校長先生がどうというより、そんな短期間に日本語もろくにできないような児童を受け入れることに対して、あまりよく思われていない保護者がどうしても一定数いるのだということだった。
確かに優先されるべきは現在通学している児童の方なので、それらの意見を押し切ってまで体験入学の受け入れはしづらいということだった。

他にも、物理的に厳しいケースもあるというお話だった。
たまたま、うちの地区は世田谷区の中でも都心の過疎地と呼ばれる地域で、子供が少ないせいで小学校の合併計画が進行中なくらいなんだけど、場所によっては1クラス40人もいるような学校に、複数人体験で来られると、そのためにクラスをもう一つ増やすとか増やさないとかという話になってしまう。この場合は、お断りせざるを得なくなってしまうのだそうである。確かにそれはそうだよな。

先生も肌感覚で最近体験入学希望者が着々と増えてきていることを感じているそうである。
海外暮らしの保護者の立場を思えば、できれば日本の学校で日本語の濃い経験をさせてあげたいというのは親心ではあるんだけど、受け入れ側としては何でもかんでもウェルカムとはならないのが現状のようである。

ウィキペディアにも、あまり楽しくない内容が載っていた。
体験入学 - Wikipedia

確かにね...
子供だけ日本の実家に任せて体験入学、というのも聞いたことがある。祖父母がどこまでフォローできるかと言うのも未知数だ。

あと、今年はたまたまかもしれないけど、通わせていただいた学校の3年生の学年では、各クラスに一人ずつ、日本語が母語ではない生徒が通学していた。しかも親が全く日本語ができないらしく、そのフォローに担任は大変らしかった(英語も怪しい)。アメリカみたいにELL専門の先生が常駐しているわけじゃないからな。担任の仕事が多すぎる。
そこへ、やっぱり日本語の怪しい体験入学者が来ちゃったりしたら...やっぱり迷うところではあると思う。

日本の学校は「日本語で意思疎通ができる」ということが前提だから、制度もそうだけど、保護者含めた意識の改革みたいなものも大事になってくるんだろうな。中学受験する児童が多い地域だから、意識改革とかちょっと大変そうではある...
子供の英語教育は熱心だけど、日本語できない子に冷たいとか、矛盾しているように見えるけど、わからなくはない。

***

世田谷区では、夏休み、学校のプールを解放している。
どこもそうなのかと思ったら、そんな自治体の方が稀のようだった。ありがとう、世田谷区。
それで、折角なので学校のプールを存分に利用させてもらおうと、そのために今年は日本滞在を長めに取った。昨年は7月末にはすぐに戻ってしまったんだけど、今年は2週間ほど夏休みプールに通わせたいなーと思って長めの滞在にした。

・・・というところで、校長先生から
「そういうご要望ってこれまでなくてですね(笑)」
「ですので、転出届の日付を8月まで伸ばしていただければプールに通っていただけます」
と言われた。
ははは、そうだよね、夏休み中、学校のプールに入れてくれなんて言われないよね。

もうちょっと日本にいます。

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