アメリカ西海岸、シアトルのお隣ベルビューにいます

2017/07/09

一時帰国中の雑感

日本が仮住まいとなったと痛感した件」というのを、昨年の夏に帰国した際書いたんだけど、人間て本当にすごいよね、今年はこんなおセンチな(死語?)気持ちには、微塵も感じていないです。

私は息子を産んだ後の最初の半年が本当に辛くて、その後息子が1歳になったときに
「全然楽じゃない!1歳になってもちっとも楽じゃない!」
とがっかりした人間なんだけど、その後すぐに働き出したらメンタル復活して、すっかり元気になった。
えーと、たぶん、それと似たような現象だったのかなー、と今は思っている。

渡米1年目はそんなに元気じゃなくて、自分が何も役に立っていない、ということにずっと引け目を感じていたし、そこへ帰国してきて、「共感できる知り合いがどこにもいなくなってしまった」みたいな被害者妄想に取りつかれてしまったのだ。恐ろしいですね。
人間という生き物は、やっぱり、どうしたって一人では生きられないわけで。
どこかで誰かに必要とされている、と感じられる何かがないと、やっぱりきついんだと思う。

そんなわけで、今年は割と楽しく日本で過ごしている。
やることがいっぱいあるっていうのも一つあるかもしれないけど。
(マイナンバーとか健康診断とか)

***

今年帰ってきて、よく言われたのは
「車の代わりに自転車で移動すれば」
という意見だった。

まあ、私が「アメリカ行ってから動かなくなって急激に代謝が落ちた結果、どうやら更年期入ったっぽい」みたいなことを言ったのがきっかけではあるんだけど。

アメリカ → 車社会 → 自転車使え

ということなんだろうけど、世界中で自転車が生活の足として使われているわけじゃないんだよ!
アメリカで自転車を買おうとすると、どうしてもスポーツタイプのものばかりで、いわゆるママチャリ的なものは見当たらない。自転車のカゴに荷物入れて移動、という習慣がないのだろう。そもそもそんな人を見たことがない。後ろにチャイルドシートつけて、子供を乗せて自転車こいでいる人がいたら、おそらく二度見されるだろう。ポリスに危ないからやめろと言われるかもしれない。

ちなみに、日本の電動自転車はアメリカの税関を通らない、という話を何件か耳にした。実際、引越業者に止められた、という方もいた。
電動なので、法規制も各国で違うだろうし、持ち込めないのもわからないでもない。
代わりと言っては何だが、アメリカでは "e-bike" というものが存在していた。
想像していたのと違う...という感じ。いかにもスポーツタイプ。
やはり、自転車は生活の足ではなくてスポーツの一つなんだろうな。

あとは、自転車は盗まれやすい、というのもある。
日本みたいに山のように自転車が走っていて、電動アシスト自転車もそれほど目新しいものではないので目立つことはないけれど、アメリカで自転車が駐車場に止まっていたら、やはり目立つ。ただでさえ目立つのに、スーパーにカゴ付きママチャリが置いてあったら、しかもそれが電動でバッテリーなんかついていたら、否が応でも目立ってしまう。
どんなに治安が良くても、自転車の盗難は後を絶たないので(日本でも同じだけど)、なるべく目立つ行為は慎んだ方がいいと思っている。
まあ、アメリカで日本の電動アシスト自転車が盗まれて、それをどこかで目撃したら、それは明らかに自分が盗まれた自転車に他ならないので、転売するにしても売れないかもしれないけどね。

というわけで、毎回この説明するのは面倒くさいし、車生活でまんまとぶくぶく太っちゃって悪かったね、と悪態ついてしまうのよね。

***

とは言え、日本が「仮住まい」だと感じることは、やっぱり多々ある。
常にアメリカに帰ることを考えているし、話しても話しても伝わらない気持ちというのもある。

でも、それは日本に暮らしていても、完全には分かり合えることなんてないので、同じことなんだよね。ただ、同じように配偶者の都合で海外に行くことになって、そこで子供と一緒にいろいろ苦労して、という経験を共有できる人がいるに越したことはない。成田空港で補習校の友だちに会えば、「おお!同胞!」って思うし。そこにいるのはほぼ全員日本人なのにもかかわらず。

あるとすれば、海外で「日本語で話すこと」へ、私自身が過度に依存するようになってしまったのかもしれない。アメリカでは日本語で話せる人と通じ合うものがあったので、その感覚で日本にいると「あれ?何か違う?そこまで気持ち共有できない?」ということになるのかもしれない。
変わったのは、自分の方なんだよな。

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