現在、テキサス州ダラスが熱いのをご存じだろうか。
ざっくり言うと、税金などが安くて規制も緩いので、企業がじゃんじゃんダラスに進出しているそうである。日本企業として最近話題になったのは、トヨタの米国本社がダラスに移転したことである。これにより、たくさんの日本人がダラスに集まり、現在は日系スーパーなども一昔前と比べてかなり充実しているということだった。
私の家族と同じアパートにいた日本人家族も、この春本帰国してしまったんだけど、おそらく数年したらダラスに行くことになると思う、と言っていた。
ダラスは最近すごいらしいよ!
義妹の話によると、彼女の友だちはわりと喜々として2年前にダラスへ渡って行ったそうである。
お子さんは小学生。めざせバイリンガル!
ところが、日本人奥さま同士のトラブルに疲れて、今年、だんなさんだけをアメリカに残して帰国してしまったということだった。
「最後は、永住の奥さんと駐在の奥さん(どちらもボスらしい。ボスって何?)が大ゲンカしているところに出くわしてさよならしてきた」
そうである。
大人になって声をあげて大ゲンカすることってそうそうないので、これは由々しき事態である。
ていうか、利害関係なくて完全なる他人事なので、聞いていて楽しいんだけど、すごいよね、本当にそんなことあるんだね。
よくある話で、トランプ大統領みたいな「選民思想」を実践しだすと、だいたいトラブルになる。
駐在奥さんは「出禁リスト」作っていたらしく、「家に入れていい人」と「家には絶対に入れない人」というのを決めていて、まあ、決めているだけなら別にご勝手に、と言う感じなんだけど、「家に入れていい人」たちにそのリストを見せていたということであった。この人いったい何がしたいんだろうか。
そのママ友さんは「いっそのこと出禁になりたかった」と言っていたそうだが(すごくわかる)、そのボスママに気に入られても、「家に遊びにいらして」と言われて断ったら大変なことになりそうだし、かと言って行ったら行ったで地獄しか待っていないと思うし、本当に聞いているだけでお気の毒すぎて言葉もなかった。
そんな理由で帰国する道を選ぶって、不幸だよな。
日本人である以上、狭いコミュニティから完全に孤立することも難しいしね...
※もちろん、その方の帰国理由はそれだけじゃないです。渡米時4年生の娘さんが、どうしても現地校になじめなくて、毎日学校がつらかったということが一番大きかったということだった。1年生の息子さんは全然問題なかったみたいだけど。「9歳の壁」と言って、他言語習得には9歳はいい時期なんだけど、精神的にも成長する時期でもあるので、メンタル本当に大事。
人が多くなるとトラブルが増えるのは、別に海外に限ったことではない。
でも、言葉が不自由な海外だからこそ、通じる相手には気を許しちゃうところがあって、歯止めが効きづらくなるということはあるかもしれない。あとはコミュニティが狭すぎるから、ストレスがたまりやすいとかね。
昔から駐在の多いニューヨークとかロサンゼルス辺りってどうなんだろう。
そうは言っても、みなさん大人だからたいていはうまくコミュニケーション取っていらっしゃるんじゃないかと思います。たまに起こるからトラブルが目立つだけで。
私のまわりでは、もちろん小さなトラブルはあると思うけど、派閥とか殴り合いとかまで発展するようなトラブルは見たことがないです。シアトル田舎だし、駐在自体少ないけど。
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弟によると、このトヨタのダラス進出は、もともとダラスにあった企業にも大きな影響を与えているということだった。
(弟の会社もダラスに工場を持っている。)
トヨタは福利厚生が充実していて、海外赴任者にもかなり手厚いみたいなんだけど(たまたま私のうちのまわりに、名古屋近辺から赴任されているご家庭が多くて「トヨタうらやましい」みたいな話をよく聞いた)、裏を返せば他の企業にとってはこれが問題で、つまり、弟の企業よりも給与も条件もいいので、エンジニアがトヨタにどんどん流れてしまっているということだった。
確かにそれは困る。
かと言ってトヨタ並みに条件を引き上げることだってそんなに簡単じゃないだろうから、周りの企業も辛いだろうなぁ。まあ、自由競争ってそういうことだから、仕方ないとは言え。
しかし、日本でアメリカの別の地域の日本人事情を聞くっていうの、よく考えたらおもしろいね。
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