ご存知かもしれないけれど、編入試験について情報を得たので(事務局に電話して聞いた)、共有させていただきます。
シアトル日本語補習学校 | 入園・入学・編入案内
事務局からはっきり言われたのは、「ひらがなカタカナの読み書きができること」である。
合否のボーダーラインは残念ながらわからない。
現在の幼稚部では、かなり真剣にひらがな・カタカナを学習しているそうである。宿題も出る。けっこう大変らしい。だから、その子たちと同じレベルくらいにはできていないと困るようだ。
本当は幼稚部から補習校に入っていればもちろんいいのだけれど、家庭の事情やお子さんの体力などを鑑みて、幼稚部は見送って小学校から、というご家庭だってたくさんあるだろう。
あるいはお子さんのことを考えて、卒園を待って渡米するご家庭も多いと思う。
うちの息子は1年生で入学するまで鉛筆だってろくに持ったことはなかったし、ひらがな・カタカナにいたっては何をかいわんやである。
うちは1年生の9月編入だったし、1学期は日本の小学校でひらがな・カタカナを学習してきたので(それでもカタカナはかなり怪しかったが)、まあ...なんとか合格して入学を許されたわけだけれど、当時の息子がもしこの試験を受けたら受からないよな、落ちたら困ったよな、と思った。
学習指導要領では、1年生でひらがな・カタカナを習うのに、遠い異国のアメリカで日本語の学校に入るには、ひらがな・カタカナができていないとダメって...
編入試験に関しては、面接で英語が口から出てくると不合格になるとか、ひどいのになると「ピンク」は「ももいろ」と言わないとダメとか、いろんな都市伝説レベルの噂が飛び交ってはいるんだけど、個人的には、日本語で学習できるくらいに日本語を使えて、日本にいれば審査もなく日本の小学校に入れる子たちが「ピンク」と言ったからという理由で入れないというのは、補習校の役割としてもどうかしているとは思う。
だって、補習校って、日本語を維持してゆくゆくは日本に戻っても日本の教育にスムーズに戻れるようにするための学校なわけでしょう?そのために、願書と一緒に提出する生徒資料にも帰国予定の有無を記入する欄があるわけで。英語が口から出てきたからといって、日本語ができないとは言えない(逆は真だけど)。それだけの理由で入学を認めないなんて道理がない。
ただ、補習校としてもいろいろと悩んでいるのはわかる。
「日本語で学習する」ためには、あるレベルの日本語力は必要だし、生徒間であまりにも日本語力のレベルに差があれば、「日本語で学習する」という基本的なことが脅かされかねない。そして、実際高学年になるにつれ、日本語力の問題でドロップアウトしていく生徒も少なくない。
どうにかして日本語のレベルを底上げして、何とか学習言語として維持させたいという願いが届かず、無念に思う先生もいるだろう。
今年度新しく赴任された校長先生は、その辺りの思いが強い先生のようである。
なるべく日本語力の低下を避けるために、来年度から幼稚部と小1の時間を1時間延ばすことに決定したようだ。理由としては、なるべく幼少期に日本語に多く触れさせて定着させることが日本語力の低下を阻止することに繋がるからだそうだ。週にたった1時間増やしたところで...と思わないでもないけれど、やらないよりはやった方がもちろんいいに決まっている。
ただこれも難しいところで、体力のない6歳前後の子どもが、土曜日に長時間耐えられるかな、という心配もある。平日は現地校に通って、その上土曜日は日本語で学習して、子供の疲れは相当だと思う。2年生の息子だって、日曜日はダラダラするだけで終わること多いし。
私たちは結局、二言語の狭間でがんばる子供たちを応援するしかないのだよなぁ、と歯がゆく思う。
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