アメリカ西海岸、シアトルのお隣ベルビューにいます

2016/02/28

アメリカで子供の虫歯治療をした

前回の歯科検診に続いて、今回は虫歯治療の話。
マンモス級の重い腰をよっこらせと持ち上げて、10ヶ月ぶりに息子を歯科検診につ入れていったところ、
「虫歯です」
とあっさり診断されて、その歯科検診の翌週、虫歯治療をしてもらってきた。
小さな初期虫歯だったようで(私が目視してもよくわからなかった)、一日で終わった。

手順は以下の通り。
診察台に乗り、歯科医に局所麻酔を打たれる。私の小さいころと違って(何年前の話だ)、最近は虫歯治療と言えば、とにかく麻酔を打つみたいだ。日本もそうですよね?
麻酔はすごく痛かったようで、息子は涙目になっていた。
麻酔が効くまで5分くらい待たされる。
5分くらいして先生が現れ、では治療始めます、という感じでウィィィィーンとやりだす。
いくら技術が進歩しても、このキュゥイィィィーンという歯を削る音はどうにもならないみたいだ。
途中で何度も「もっと大きく口を開けて」と指導される。
口開けないと大けがしかねないので、とにかく開けろと私も隣から息子に声を掛ける。
5分ほどキュインキュインやったあと、詰め物をくっつけて、終了。

手順自体は日本と変わらなかった。たぶん。

受付のおばさま(日本語堪能)に、「麻酔は初めて?今回は1本で良かったわよー。2本あると場所によっては2回に分けてやらなくちゃいけないから(一度に何か所も麻酔は打てないので)、2本目は行きたくないって嫌がるケースが多いから。今回は訳が分からないうちに治療できて本当に良かったわね」と言われた。
その後、息子の名前の由来などをあれこれしゃべっていた。息子の名前は英語でも日本語でもすごく覚えやすいので、よく話題に上る。
受付のおばさまがよくしゃべる、というのは町医者でよく見かける風景ですね。

治療費は、どの病院でもそうだけれど、その場では支払わない。
後日、保険会社から請求書が届く仕組みになっている。
以前、私が帯状疱疹になった時、最後に受付で "Have a good day~" と言われた時に「は?支払いは?」と思ったんだけど、日本と違って医療者側がすぐに本人の負担分を計算することができないので、お財布持たないでも診察は受けられるのだ。
このシステムだと、いくらでも踏み倒せるような気がしないでもない。

後日、請求書が届いたんだけど、請求総額は
$308
であった。
治療内容の内訳はわからない。
ここから保険でカバーされる分が引かれて、残りが本人負担となる。

日本の虫歯治療費を調べたら、一日で治療ができる小さな虫歯の場合、3割負担で2,000円程度、とあった。全額であれば、6700円くらいになる。
参考) 虫歯の治療費一覧と治療前に知っておきたい治療法について

6,700円と308ドルとの差額はいったいどのあたりになるのか…
治療以外の何かにかかるとしても、やはり差が大きい気がする。

アメリカは、「予防診療」にはお金を出すけれど、病気の人にはあまりお金を出さない、というのは徹底しているような気がする。
義弟は公務員で役所勤めなんだけど、以前国保関連の仕事をしているときに「2週間だけ国保に入りたい」という人が来たんだそうである。なんでも「アメリカにいるのだが、虫歯の治療をするためだけに帰国したので、その期間だけ国保に入りたい」ということだったそうだ。
往復のフライト代を入れても帰国して治療した方が安いなんて、どう考えてもおかしいよな。

***

治療を終えて帰ってきてから、「おかあさん、ほっぺが変だよ、気持ち悪い」と息子はずーっと訴えていた。
麻酔がなかなか切れないのだ。
麻酔が切れないうちは飲み食いすると危ないから控えてください、と言われたんだけど、そろそろ夕飯の時間だし、どうしよう…と迷っていたところでようやく収まったようだった。
2時間くらいかかった。
虫歯治療は、なるべくご飯を食べる2時間以上前に。

0 件のコメント:

コメントを投稿