アメリカ西海岸、シアトルのお隣ベルビューにいます

2016/09/22

乳幼児のベビーシッティングをして気づいたこと

先日、1歳半のお子さんをお持ちのお母さんから、
「申し訳ないんだけど、子供を10時から12時半まで預かってもらえないか」
という打診があり、お引き受けしてきた。

子育て経験があるならだれでもベビーシッターできる、というほど子供の世話は簡単じゃない。
自分の子どもと他人の子どもは当たり前だけど全然違うので、ちょっと迷ったんだけど、「いつものシッターさんが今一時帰国されていて、他に当てもなくてほとほと困っている」というお話だったので、せいぜい2時間くらいなら、と引き受けることにした。

最初は、ベビーカーとかスタイとか、いろいろなつかしいグッズがあって、やや興奮気味だったんだけど、だんだん1歳児とどうやって時間を過ごしたらいいのか困ってしまった。
会話はほぼ成り立たないし、かといって放置して勝手に一人で遊んでくれるわけでもないし、当時私はいったいどうやって子供と過ごしたんだろうか、と考えていて、思い出した。

子供を保育園に預けて働きに行っていたのだった。

「就労」は、金銭的に潤うだけでなく、精神的にも人を自由にしてくれるのだ。
この点で、西原理恵子さんの考え方が、私はすごく好きだ。
いろいろと当時のことを思い出して、なんだか切なくなってしまった。
保育園に入れるまでの1年ほどは、一人きりよりさらに強烈な孤独の中にいて、すごく辛かったこととか、仕事復帰は大変だったけど、一人の人間の命を預かる緊張感より、仕事をしている方がどれだけ精神的に解放されたか、とか...

1歳児を抱っこしてみて、こんなに軽くて儚かったのかなー、と感慨深かった。
息子なんてもう30kgくらいある。抱っこ無理。絶対無理。本人も嫌だと思うけど。

今まで気づかなかったんだけど、もしこれで、子供がまだ幼稚園に行くよりもまだ小さくて、いきなり渡米とか言われて、今の私程度の英語力でいたら、もしかしたらものすごく辛かったかもしれない。
子供の毎日の食べ物も苦労したかもしれない。
ママ友とどうやって知り合ったらいいかもわからない。
運転免許を取りに行くとか、運転の練習するとか、その間だれに子供の面倒を見てもらうのか。
ESLに行くにしても、まずは託児調べてからになるだろうし。
それから、小さいうちはよく病気になるし。

たった数年違いなのに、私は子供が小学生だったことでいろいろ助かっていたのかもしれない。
乳幼児をお持ちの皆さんは、毎日をどう過ごされていますか?
疲れていませんか?

***

ベビーカーで街をうろうろしていると、いろんな人が話しかけてくる。
別に話し込むとかそういうわけじゃなくて、単純にあいさつ程度なんだけど、子供に寛容というか、子供を大事にしているとか、そういう雰囲気をものすごく感じることができたのも収穫だった。
図書館に入る時は、だれかが必ずドアを開けて待っていてくれた。
わざわざ走って先回りしてくださる方もいた。
見るからに怪しい若者も。

気持ちに余裕がある、ってこういうことなんだなぁ。

いつもと同じ道を歩いているのに、世界が違って見えた2時間半だった。

2 件のコメント:

  1. まさに私その辛い状況に半年前いました…
    息子がまだ2歳になったばかりで車にも乗れない。ESLにも行けない。でも息子を外で遊ばせなければならない…
    英語力全くない状況でベルスクとダウンタウンパークにはベビーカーに乗せて必死に行きました。
    日本人のママを見つけては積極的に声をかけ色々と情報を入手しましたね…
    でも意外と皆さん英語話せたり運転できたりと自分だけがすごく孤立してる感ありました。
    でも鬱にはなったらダメだ!って心の中で言い続けて頑張ってましたね(笑)
    来週2人目の出産を控えてますが(日本滞在中)
    この後いつそちらに戻ろうか…そのままダンナに単身してもらっちゃおうか…物凄く悩んでます。
    戻ったら今度は2人抱えて運転もできない、話せない孤立ママになってしまいそうで…
    考えるだけで今からハゲそうです(笑)

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    1. くうママさん、

      いやだー、ハゲないで!
      でも本当に辛いと思います...わかります...
      もしこちらに戻られるなら連絡ください。
      同じような状況の方々と最近縁があったので、ご紹介しますよ~
      今はダウンタウンパークも工事していて遊べなくなってしまったので、余計うつうつとされていました。

      たまこ拝

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