アメリカ西海岸、シアトルのお隣ベルビューにいます

2020/03/05

コロナウイルスで

新コロナウイルス2019-nCoVの3Dモデル
画像はswissinfoからお借りしました
先日、夜更けにゴミ出しをしていたら、フクロウの鳴き声が聞こえてきて、私はいったいどんなところに引っ越してしまったんだろう、とめまいがしました。ウイルスの話で巷は持ちきりですが、みなさま健やかにお過ごしでしょうか。

昨今のコロナウイルス騒ぎで、いろいろ思うところがあって書き起こすことにした。もちろん、現在もウイルスは収束の方向も見えない状況である。

ベルビュー学区の対応

ベルビュー学区の対応は、みなさんご存知だと思うけれど、こちらのページで。
Coronavirus (COVID-19) – Bellevue School District
休校にするしないで喧々諤々ではあるけれど、今のところ、ベルビュー学区(以下BSD)はキング郡の方針に従った対応をしているようである。
Local officials announce new recommendations to reduce risk of spread of COVID-19 – PUBLIC HEALTH INSIDER
Public Health is not recommending closing schools at this time. If there is a confirmed case of COVID-19, Public Health will work with the school and the district to determine the best measures including potential school closure. Public Health also respects an individual school’s decisions about closures or postponement of activities, as each school knows the needs of their community best.

(拙訳)現在、Public Health は学校の休校を推奨していません。COVID-19の症例が確認された場合、Public Health は学校および地区と協力して、休校の可能性を含む最善の措置を決定します。Public Health はまた、各学校が地域社会のニーズを最もよく知っているので、アクティビティの中止または延期についての個々の学校の決定を尊重します。
「休校にしてほしい」という要望は、個人的な肌感覚でかなり多く出てきているようではあるのだけれど、BSDは頑なに「休校はしない」と言い続けている。これは結構胆力が必要だと思う。休校にしてしまった方が楽になるのに、と思わないでもない。
4日のアップデートで、初めて休校にしない理由が書かれていた。
  • The available data about COVID-19 cases has shown that children and youth have not been high risk groups for serious illness from this virus. COVID-19 infection in children tends to be more like a common cold or a mild fever.

    COVID-19症例に関する利用可能なデータによると、小児および若年者は、このウイルスによる重篤な疾患を起こす高リスク群には入っていません。小児におけるCOVID-19感染症は、一般的なかぜや微熱に近い傾向があります。
  • Public Health – Seattle & King County knows that schools are doing the important work of educating our children. They don’t want to disrupt that unless there are confirmed coronavirus exposure risks.

    Public Health - シアトル&キング郡は、学校が子供たちの教育に重要な役割を果たしていることを認識しています。コロナウイルスにさらされるリスクが確認されない限り、教育の機会を奪うことは意に反します。
  • Public Health – Seattle & King County also recognizes that school closures have other impacts on working parents. School closures can be disruptive and costly for families, and they consider both the potential benefits and negative consequences of closures when they make recommendations.

    Public Health – シアトル&キング郡はまた、休校が働く親にも影響を与えることを認識しています。休校は家族にとって混乱を招き、費用がかかる可能性があります。休校の勧告を行う際には、不利益と利益の両方の可能性を考慮します。
「学校は教育を担う重要な役割がある」「子供たちから教育の機会を奪わない」というのは、ただの言い訳とも取れなくはないけれど、そうだとしても、私はしびれた。強い一貫した意志を感じた。

「子供を守る」ということ

私も、休校する場合としない場合の両方を天秤にかけた時、子供を学校に囲い込んだ方がいいのではないかと(現時点では)考えている。理由はいくつかあるけれど
  • 個人の行動を制限できない限り、学校にとどめておいて行動範囲を広げない
  • 学校にいる限り、具合の悪そうな子供を早期発見できる
という利点があるのではないかと思っている。
医療費が高いアメリカでは、少し具合が悪いくらいでは医療機関に行ったりしないだろう。それが休校で家庭という閉じた空間に任せてしまった場合、不用意に出歩かれてしまうとも限らない。
でも、もちろん、学校で感染して、ご家庭の高齢者にうつる可能性だってなくはない。もうこれは比較の問題で、どちらがよりリスクが低いかで決めるしかない。

さらに、Public Health は学校と連携しながら、休校を含めた最善の決定をすることに尽力する、子供たちは可能な限り通常の教育や活動を継続できるようにするべきである、と続けている(涙)
「子供を守る」というのは、そういうことかもしれないな、と少なくとも私は思った。いかなる理由があろうとも、子供に制限をかけるのは最終手段にしたい。

また、もちろんさまざまなご家庭の事情に配慮して、罹患リスクの高いご家庭に関しては医師に相談しながら登校するか否かを家庭の判断に任せる、としている。出欠をどのように管理するかはここからは不明だけれど、みなし出席、あるいはホームスクーリングといった方法での救済措置は、相談すれば何とかなるんじゃないかなと思う。

その他の取り組みなど

国立感染症研究所より

日本の報道が過熱しすぎているようで、国立感染症研究所からこのような声明が出ていた。
新型コロナウイルス感染症の積極的疫学調査に関する報道の事実誤認について
最近の各種報道では、上記の件以外でも、本所が「検査件数を抑えることで感染者数を少なく見せかけようとしている」、「実態を見えなくするために、検査拡大を拒んでいる」といった趣旨の、事実と異なる内容の記事が散見されます。
こうした報道は、緊急事態において、昼夜を問わず粉骨砕身で対応にあたっている本所の職員や関係者を不当に取り扱うのみならず、本所の役割について国民に誤解を与え、迅速な対応が求められる新型コロナウイルス感染症対策への悪影響を及ぼしています。
報道に携わる皆様におかれましては、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」とその運用、ならびに本所の役割をよくご理解いただき、新型コロナウイルス感染症の急速な感染拡大の防止にご協力くださるよう、お願いいたします。
この部分に限らず、全体的にとても有益な内容が書かれた文章だったので、ご興味あれば全文読んでみてください。

栃木県茂木町の判断

私は、これは英断だと思った。
栃木県茂木町、休校を撤回 「健康面でも学校が最適」 [新型肺炎・コロナウイルス]:朝日新聞デジタル
どういう決断であれ(何が正しいかは現時点では誰もわからない)、その自治体の首長がはっきりとした理由を持って決断したことは素晴らしい。
「保育園・幼稚園が通常通り運営されている」「休校となった場合、子どもたちだけで過ごさなければならない状況が発生しうる」「通常授業が実施されれば、安全に配慮した形で昼食を提供できる」とし、「健康・安全を確保するうえでも学校で過ごすことが最適であると判断した」
 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う政府の休校要請を受け、小中学校の臨時休校を決めていた栃木県茂木(もてぎ)町が方針を撤回し、通常通り授業を実施することを決めた。「児童生徒の精神衛生上、学校で過ごすことが最適であると判断した」と保護者に通知した。

 町は2月28日、町立小中学校5校について、3月10~24日の臨時休校を決めたが、3日になって古口達也町長と沢村悦男教育長が連名で「休業取りやめ」の通知を保護者に配った。町ホームページでも伝えた。

 通知では「保育園・幼稚園が通常通り運営されている」「休校となった場合、子どもたちだけで過ごさなければならない状況が発生しうる」「通常授業が実施されれば、安全に配慮した形で昼食を提供できる」とし、「健康・安全を確保するうえでも学校で過ごすことが最適であると判断した」と説明。予防のため、登校しない場合でも欠席扱いにはしないという。ただ、町内や近隣市町で感染者が出た場合には臨時休校とするとしている。小中の卒業式は予定通り9日に実施する。

 古口町長は政府の休校要請について「『子どもを守る』という目的は首相と同じ。ただ、町の事情を考えると学校が通常通り授業をしたほうが良いと判断した。手法が違うということ」と話した。

 町内4小学校には校舎内に学童保育がある。臨時休校になった場合、同じ建物の中に子どもたちが集まることになるため、古口町長は「保護者の事情を考えると、学童保育の需要は高くなる。それなら学校で通常授業をしたほうが健康面、安全面で良いということになった」と説明した。保護者や学校、議員にも意見を聞いて判断したという。(関根光夫)

一般企業の取り組み

一般企業も休校に合わせて期間限定で無料サービスを施すところが増えているようである。
進研ゼミは自宅学習教材・サービスの一部を無償提供
人気作200冊以上無料公開! | ヨメルバ | KADOKAWA児童書ポータルサイト
息子はカドカワの本を毎日めちゃめちゃ読んでいる。こっちは休校じゃないけど、補習校もなくて、日本語の本をどうしようかと思っていた。おかげで日本語の本はずいぶん読ませていただいている。ありがとう。

前大統領の品格

最後に、前大統領のオバマさんのツイートを。
私は泣きました。大統領時代の功罪はいろいろ言われているけれど、私は基本的にオバマ支持です。トランプさんと品格の差が歴然ですね。
↓得体のしれないウイルスはもちろん嫌だけれど、それに付随した硬直感やぎすぎすした空気が苦しくてたまりません。ポチッとしていただけたら嬉しいです↓

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