アメリカ西海岸、シアトルのお隣ベルビューにいます

2016/05/29

日本語補習学校とボランティア活動

昨年9月に編入した日本語補習学校。
新年度は初体験である。
年初にいなかったので、知らなかったことがたくさんあった。
とくにPTA活動。

PTA会長さんのお話で知ったのだが、
「補習校はボランティアが大変だと聞いて、入学させるのをやめた」
という保護者が少なからずいるという。

我が家は一人っ子なのでそれほど負担はないものの、兄弟が在籍するともなると、金銭面以外にも負担が大きいことは否めないと思う。
最大の負担はボランティアである。
現地校のボランティアとは追い込まれ方が全然違う、と私も思った。

補習校は、当たり前だけれど、日本文化である。
ボランティアも「公平に平等にみんなで負担」という意識が強いような気がする。
息子が通っていた日本の小学校でも、一人一役必ず何か当たるようになっていて、立候補がないものに関してはくじ引きで、とにかく何が何でも一人一役だった。
日本の小学校ほどたくさんの係があるわけではないけれど、基本的には同じ仕組みで動いている。

シアトル日本語補習学校では、現在、下記のような仕組みで活動している。
  • 学級委員(各クラス2名ずつ)
  • 学級委員はPTA委員を兼任(学級委員と同時に○○委員会の委員となる)
  • PTA委員は6つの委員会・部から構成される
  • 運動会や古本市などの活動は、役員とは別に、各クラスから数名のボランティア(係)を必要とする
参考) シアトル日本語補習学校PTA

役員に選出されなかったとしても、ボランティア(係)活動はやらなくてはならない。
そのボランティアも、近年縮小傾向にあり、今年度からボランティアに参加しなくても済む人というのが出てきた。
もちろんこれは喜ぶべきことではあるのだけれど、どうしても不公平感が生まれやすくなる。
日本人は傾向として「公平・平等」が大好きなわけで、それは時として大きな力を生むんだけど、だからこそ「どうして私だけが」みたいな気持ちも生まれやすくなるんじゃないかなと思う。

現地校でボランティアを募集するときは、係を決めてしまうのではなく、その都度募集がかかる。
SignUpGenius という、サインアップ用の無料サイトがよく利用されている。
SignUpGenius.com: Free Online Sign Up Forms

この方式のメリットは、「できる人ができる時に自分の意思でサインアップする」ので、後腐れがない(と思う)。やらない人は永遠にやらないだろうし、やる人はいくつも参加する(たぶん)。クラスで何人必ず出す、みたいなノルマもないから学級委員も頭を悩ませなくていい。
ただ、主催者側は、人数が集まらなかった時に、個人的にアタックをかける必要が出てくる。

まあ、そうは言っても、真剣にこういうものをウォッチして「あの人は一回もサインアップしていない」とか言い出す人は出てくるかもしれない。何しろ日本人だから。
でも、こういう方式の方が、「公平・平等」で頭を悩ませるより、ずっと健全なんじゃないかなと思ったりする。

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