アメリカ西海岸、シアトルのお隣ベルビューにいます

2021/01/15

新年最初のニュースレターがなかなか厳しい内容だった

どこの学校もそうなのかわからないんだけど、息子の通うミドルスクールの校長は、ほぼ毎週ニュースレターを送ってくる。


内容は毎回似たり寄ったりだけど、今週は冬休み明け最初だったこともあって、ちょっと厳しめなことが書いてあった。

  • 連邦議会侵入事件について
  • リモート学習における出席要件
この二つが並んでいるだけで、ちょっと落ち着かない気分になってしまった。

連邦議会侵入事件について

連邦議会の件は、ちょっとデリケートな内容なのであまり言及しないけど、ただ、新年早々、いきなり国家の中枢で死亡事件が起こったというのは、国家として大丈夫なのだろうか…とちょっと不安になってしまった。バイデンがこの事態を収拾できるともあまり思えないし。

そんな矢先、「バイデンが好きで好きでリスペクトしているような人間はいないだろう」というツイート見て、うわー、まったくその通りだわ、と思った。
たまたまヒトラーについて解説している YouTube 見ていたんだけど、独裁者が生まれる時って、国が苦しい時に生まれる傾向があるそうである。宗教と似ているな、と思った。希望も夢もなく、日々食べていくのに必死で生きているのが辛い時に、突如希望に満ち溢れた言葉で自分たちの苦しみを和らげてくれる存在があったら、傾倒してしまう気持ちはなんとなくわかる。

トランプもすごく似たような傾向を感じる。もちろん彼は独裁者じゃない。でも、熱狂的な支持者がいることは確かである。
彼の言葉はわかりやすい。簡潔で伝わりやすい。とにかく「強いアメリカを取り戻す」という力強いメッセージを発信し続けていて、そこはまったくブレていない。
それはファンも生まれるだろうなーと思う。嫌っている人もたくさんいるとは思うけど。

ショッキングな事件があるとメンタルケアを必ずする

ちょっと前置きが長くなっちゃったんだけど、これを受けて、校長からのメッセージは以下の通り。
新年のお祝いメッセージを書こうとしていた矢先、国の首都で暴動が起こりました。私たちの多くはこの事件に震撼しました。たくさんの生徒が混乱したり恐れを抱いたのではないでしょうか。教師は生徒の様子を見ながら歴史的な背景なども含めて話を聞いたり説明をしたりして、みんなと情報を共有するように努めました。
このメッセージと一緒に、下記リンクも送られてきた。
3本とも、こういうショッキングな事件があった時に、学校で生徒をどうケアしたらよいか、という内容である。すごい。BLM関連暴動時もそうだったけど、暴力的な映像を子どもが見てしまった時の心のケアが本当に手厚い。うちの息子はまっっっったく関心を寄せなかったのでケアは必要なかったんだけど(深層心理はわからないけど)、何かあった時には心強いと思う。とにかく子供を守ろうとする姿勢がすごい。

リモート学習中の出席要件について

「あー、わかるわー」という内容だった。何かと言うと、
リモート授業であっても、時間通りに出席し、最初から最後まで授業を受けることを期待しています。下記の場合、欠席とみなされます。
  • オンライン会議システムで授業に参加したが、その後存在を確認できなかった場合(応答がないなど)
  • オンライン会議システムで授業に参加したが、5割以下しか参加していなかった場合
  • 授業に参加したものの、YouTubeなど別のことをしていることが確認できた場合
特に、授業中、ゲームやYouTubeなどをやっていた場合は「教師や学校の校長から連絡を受け、オンラインでの行動を改善するためのサポートプランを作成します」とあった。
おそらく、そういう生徒が少なからずいたということなんだと思う。
ローティーンの子供たちに、誰も監視されていない状態で、パソコン一つでまじめに授業に出席するというのはハードルが高いと思う。

リモート学習は対面の代替にはなり得ない

子供たちが遊んじゃうのはもちろんその本人が悪いのはそうなんだけど、システムの問題でもあると思う。ずっと何年もかけて準備してきたことではなくて、パンデミック下で突然やらざるをえなくなって始まったリモート授業である。何とか今までやってきてはいるけれど、システムとしてはまだまだ改善点がたくさんあるし、もしかしたらさらに技術開発が進まないと実現できないようなこともあると思う。

サボれないようにするため、実は先生はログイン情報を通して、子供が何をやっているのかわかっているらしいんだけど、あまりにも締めすぎるとお互い授業に集中できなくなってしまう。それに、まじめにやっているにもかかわらず、先生が勘違いすることだってある(息子がよくブーブー言っている)。個人的にはそんなに監視されるのは、単純に気分が悪い。

他にも、パソコンの調子が悪いなどのテクニカルな問題もどうしても起こるし、そういう自分の意思ではどうにもならないことで気持ちよく授業に参加できないと、やる気もかなり削がれる。本来、対面授業であればきちんと出席しているかどうかなんて一目瞭然だし、サボっているかどうかも監視できる。

先生方も、とても辛いところだろうなと思う。まだワクチンもいきわたっていないから、学校を再開するにしてもスタッフの安全を確保できないままだと、学校へ行きたくないというスタッフも出てくるだろうと思う。(ワクチン打ったからと言って100%安心というわけでもない。)

学校が再開すれば多くの問題は解決するはず

こんなツイートも読んでしまって、ものすごく考えさせられてしまった。どっちも正しいんだけど、だからこそモヤモヤするよね。会社に物理的に自分がいないといけない、という選択しかないことが問題な気もするけど、どうしてもリモートにできない仕事もあるしね。

いよいよ、低学年の対面授業が再開されるようである。
Back to Buildings Plan – Bellevue School District
これによれば、2年生から順次学年を下げていく。
  • 2年生 1/21~
  • 1年生 1/25~
  • キンダー 2/1~
インスリー知事からも対面授業再開へのガイダンスが出ていて、たとえ感染者数が多かったとしても、小学生は小グループでの再開が検討されている。
今まで頑なにガイドラインを守ってきていたけれど、もうすぐリモート学習を始めて1年たとうというところで、さすがに感染拡大と教育を両てんびんにかけて、これ以上子供たち(およびその両親)に負担をかけるのはまずいと思ったんじゃないかと思う。

再開されたとしても、またクローズしてしまう可能性もあるわけだけれど、ワクチン接種も始まったことだし、どうにか感染拡大が止まって子供たちが元気に学校に通い続けられることを願ってやまない。
個人的には、学校がパンデミックを拡大するとはあまり思えない。大人たちの行動を制限するのは難しいけれど、子供たちの行動を制限するのは簡単だということなんだろうな、となんとなく思っています。子供を制限したら、大人も制限されてくるしね…

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