アメリカ西海岸、シアトルのお隣ベルビューにいます

2020/09/17

現地校でハイブリッド授業の検討が

前回の記事でも触れたけれど、現地校の情報開示はかなり頻繁です。

何かとアンケートを取られるし、何か大きなアップデートがあると、スマホにテキストでリンクが送られてくるし、定期的にニュースレターも届くし(そのレターの最後に、この情報はじゅうぶんかどうかのレビューボタンもついている)、とにかく至れり尽くせりである。


情報の中身はともかく、これだけ頻繁に情報を届けてくれると、学区の事務局は何か活動をしてくれているんだなーということだけは伝わってくる。

いよいよ対面授業が視野に

今週のニュースレター (9/16/2020付)
Update on Transition to Hybrid – Bellevue School District


今週の最大のポイントは、
対面授業への具体的検討案を出した
ことである。


感染率が規定値よりも下がったことが大きな要因ではあるが、レイバーデーの連休があったので、そこでまた感染が広がる可能性も考慮して、少し慎重なようである。確かに天気も良かったし、ありえなくはない。山火事の前だったし。

対面授業までのロードマップ

この中にあったロードマップへのリンク。
 draft roadmap for our transition to Hybrid Learning (pdf)

通常授業に戻していく作業は、いきなりスイッチを切るのではなく、ダイヤルを少しずつ回していくように切り替える。
先のロードマップによれば、以下のような順序で徐々に対面授業に移していく。基準は直近2週間の感染率。


  1. 100% リモート < 現在
  2. Special education, childcare など一部
  3. PreK - 2nd: 週5日
  4. 3rd - 5th: 週2~3日
  5. 6th - 12th: 週1日
  6. 6th - 12th: 週2~3日
  7. 100% 対面授業


現在検討しているのは、3番の低学年の対面授業開始時期である。
これに先駆けて、9月21日から2番の特別教育を受けている学生等を戻すようである。普通に考えれば、ELLの生徒も含まれるんじゃないかと思うのだけれど("multi-lingual" って書いてある)、この文面ではよくわからない。今調整中なのだろう。


パイロット的に一部の学生(2番)を戻すような感じかなーと思う。
いきなり低学年を戻すのはやはりいろいろリスクがある。実際生徒を入れてみないとわからないこともたくさんあるだろうし。

オンライン授業の限界

いよいよ光明が差してきたみたいで、何となく嬉しかった。


感染が怖いとはいえ、現在のオンラインでの授業は、いくら先生方ががんばってくださったとしても、おそらくみなさん感じている通り、限界がある。
各家庭の通信環境もバラバラだし、それをサポートする保護者の状況もさまざまである。いくら学校がサポートしようとしても、実際にその家庭に入ってパソコンを操作するわけにはいかない。授業に入れなくてイライラしている保護者もたくさんいた。

こんな時こそポジティブに

息子の通っている(通っていないけど)ミドルスクールには facebook のグループがあって、活発に意見交換されているようだったので参加してみた。
毎日のように「こんなエラーが出るんだけど」とか「教科書全部もらってない」とか「なぜか同じ授業の生徒からキックされて授業に出られなかった」とか、わけのわからない問題であふれていた。そんな状況でありながら、それらに対して他の保護者がまたすごく親切にあれこれリプライしていたりして、保護者同士の互助精神に感心していた。


ひとりの保護者がある時、こんな書き込みをしていた(意訳&概要)。

たくさんの問題があるのは理解しています。
でも、先生方も保護者もそれらの問題に精いっぱい努力されていることは素晴らしいことです。
まだ学校が始まって3日です。これらの問題はすべてすぐに解決するでしょう。みなさんが希望を持って支え合っていることを嬉しく思っています。ありがとう。

感動してしまった。


誰もイヤな気分にさせないで、ネガティブな書き込みをやんわり注意している感じ。
よくよく考えれば、別に学校を批判していたりしていたわけじゃなくて、問題の共有と解決策を聞いていただけなので、ちょっと的外れな感じも否めないんだけど、それでも、こういうことってなかなか日本人だと書けないんじゃないかなーと思った。
さらに、この書き込みに対して何十件もリプライが入っていて、どれもポジティブな意見だった。こういうマインドセットって日本にいるとなかなか出会えないので、とても考えさせられた。
ポジティブなことにポジティブに返していくっていうのは、人間関係を円滑に進める上でとても大事なことですよね。当たり前なんだけど。
日本人コミュニティで、こういうこと言えるかなぁと考えたけど、やっぱり怖くて私は言えないな、と思った。日本語にすると、いきなり偽善者っぽくなるのはどうしてなんだろう?私がひねくれているだけか。

タコマ学区は今月末にも対面学習へ

ニュースを見ていたら、タコマ教育学区が対面(ハイブリッド)学習を開始する準備を進めているというニュースが流れてきた。

Tacoma schools could resume some in-person classes at end of September


内容的には、ベルビュー学区のハイブリッド計画とほぼ同じみたいだった。何となく、この辺はお互い連絡とり合っているのかもしれない。

いよいよ、対面授業までカウントダウンか。


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