アメリカ西海岸、シアトルのお隣ベルビューにいます

2020/02/17

引っ越しました

最後の書き込みから1ヶ月近くたってしまった。

引っ越しました(賃貸です)

完全に100%言い訳だけど、引っ越しと言う、私の最も苦手とする分野のタスクがあったせいである。旅行のパッキングですら泣きながらやっているというのに、引っ越しなんかできるか。
それでも引越しの期日が迫ってきて、ケンカしたり泣いたりしながら、なんとかすべての荷物を移動させた。毎回大騒動である。

家を決めるまで

今まで、ダウンタウン周辺のわりと(というかかなり)便利な立地のアパートで渡米以来5年近くを過ごしてきたわけだけれど、さすがに次の更新は今までの値上がり率から推測して、われわれの予算を超えてくるだろうことはほぼ確実だったし、どんな形にしても引っ越しは免れないだろうと覚悟していた。

そんな折、昨年10月ごろ、ふと目にした SNS で借主を探しています、という書き込みを見つけた。賃貸料もお手頃で、場所もベルビュー市内の一軒家、アパートよりも一部屋分広くなる。それを早速オットに見せたところ、想定外の食いつきを見せた。見るだけはタダだし、見に行こうか、というわけでその週末お部屋を見せてもらいに行くことに。

部屋を見せていただいて、いろいろ説明を聞き、帰り道、さらにオットはやる気を見せた。もうこれは決まりでいいのではないか、条件が良すぎるし、これ以上の条件のところはこの先絶対出てこないと思う、と言うのである。

私は基本的に引っ越しはできればしたくないので(面倒くさい)、そんなに積極的な気持ちにはなれなかったんだけど、オットが気に入ってしまったのではいたしかたない。ここは覚悟を決めねばならない。
(こういう大きなイベントは、オットがやる気を出さない限り何も進まないのであるが、逆に、やる気を出すとものすごく進むのである。)

息子の気持ち

でも、息子はちょっとかわいそうだった。
9月からミドルに進学するにあたり、今までの校区と変わってしまうため、引っ越しをものすごく嫌がった。それはそうだと思う。
ただ、エレメンタリーの途中で転校するよりはかなりマシだと思うし、校区が変わるような引っ越しをするのであれば、5年生の今の時期がベストであったと思う。そういう意味でも今回の物件は条件が良かった。
息子は「オレの意見は聞いてくれないのか」「なぜオレの意見は反映されないのか」「オレが嫌がったら引っ越しはどうなるのか」などといじらしい抵抗をしていたが、自分が何を言ったところで親に聞き入れられることはないと悟ったあたりからすっかりおとなしくなった。まあ、彼も本来の校区から言えばエレメンタリーも変わらねばならないところを、もうすぐ卒業だし、と元の学校に(親の送迎で)最後まで通えることになったのだから、そこは堪えていただきたい。

すでにミドルのお子さんがいらっしゃる人にヒアリングしたところ、結局、ミドルはエレメンタリーのようなクラスがあるわけではないので、同じ授業を取っていない限り、エレメンタリー時代の友だちと一緒にいられることも少ない。ランチで会えればラッキーで、ふたを開けてみれば新しい友だちと過ごすことの方が増えたので、エレメンタリー時代の友だちはそれほど重要ではないよ、ということであった。
それを息子に伝えたところで、何の気休めにもならなかったようだけれど。10分先のことも考えられないような子供なので、それもいたしかたない。あとは自力でがんばってくれ。

というわけで、あれよあれよという間に賃貸契約が成立し、2月上旬に引っ越しとなったわけである。

永遠に終わらないかと思ったパッキング

1週間前から気合いを入れてパッキングをし始めたんだけど、オットとの意思の疎通も芳しくなく、業者には大物家具だけ、と聞いていたにもかかわらず、5日前くらいになって「いやいやダンボールも運んでもらうよ」とか言い出す始末で、そこから疲れもあってケンカが絶えなかった。
私はそれまで大物家具しか運んでもらえないと思っていたので、今までせっせとため込んでいた QFC, Whole Foods, Trader Joe's 等々のスーパーの紙袋に家中のものを詰める作業を進めていた。ダンボールを運んでもらえるんだったら、こんなちまちました作業しなくても良かったじゃないか!

怪我の功名?

しかし。
結果的にはアンパックの段階で、紙袋方式が意外と楽であることに気付いた。
紙袋に詰めたものをそのまま車で往復して運んだものも15~20袋(オットの分以外)あったんだけれど、すぐに使わないものは紙袋のままダンボールに詰めて運んでもらったものもあった。ダンボールを開けると、すでに紙袋に入っているのでそのまま収納できるものも多かった。また、紙袋から出して整理する必要があるものでも、とりあえず全部ダンボールから出してしまえば、ダンボール自体はたたむことができる。
これが意外と精神的に良かった。ダンボールを開けなくてはならないプレッシャーはバカにならないのだ。

それでも、全体的にうちの荷物はとても少ないらしいことが判明した。
まず、食器をすべて棚から出して並べてみたところ、トレジョの紙袋4袋で収まってしまった。新聞紙に包んで膨らんだにもかかわらず。キッチンカウンターにすべて並べて出せる程度しかなかった。
私は本当に食器に全く興味がないことがわかった。唯一欲しかったマグカップも、荷物を増やしたくない、という一念でほとんど買わずに5年を過ごした。えらい私。がんばった私。

業者に喜ばれた

引越し当日に来た業者の若者二人、見積もりもオンラインのみで下見には来なかったんだけど、うちの中を見回した後、「素晴らしい、なんてイージーな引越しなんだ」と感激していた。どうやら 3-bed と聞いて、今日は長い一日なりそうだ、と覚悟していたんだそうである。ところが、実際に来てみたらベッドがない(ベッドは買うといろいろ大変なので、マットレスのみを3枚並べて寝ていた)。ベッドは相当大変らしく、それだけで「おお!イージーイージー!」と若者は喜んでいた。
家の中の荷物を全部出し終わった時も「いやー、本当に今日は長くなると思っていたんだ。でもこんなにイージーで、本当にありがとう」と感謝されてしまった。荷物が少ないと私も楽だけど、業者にも感謝されるし、最高だね!

紙袋に詰めて運んだりしたので、結局ダンボール15箱くらいで済んでしまったけれど、全部ダンボールにしてもおそらく50箱もいかなかったんじゃないかと思う。あとで、200箱の引っ越しをした人の話を聞いたけれど、そんなに荷物があったら私は途中で吐血していたかもしれない。

そして、この引っ越し業者、4時間で契約していたところを3時間くらいで終えて、なんと総額$400弱であった。学生一人暮らしの引っ越しか、というくらい安かった。彼らはちゃんと働いた分のお給料をもらっているんだろうか?計算間違っていない?
二人ともちょっとチャラっとした雰囲気だったけれど、ほぼ時間通りに来て、作業もてきぱきと無駄な動きもなく、何かするときには必ず一言ことわったり確認したりしてから作業していて、とても好感が持てた。チップはちょっと多めに渡してあげた。

大いなる誤算

ひとつ誤算があった。

前日の夜、突然息子が熱を出したのである。恐ろしい。
この1年以上、熱なんか出したことのなかった息子が、38度越えの熱を出してふうふう言っていたのである。オットは「え?学校休ませるの?」などとトチ狂ったことを言うので、疲れも相まって怒声を浴びせてしまった。
お前は息子より引越しの方が大事なのか!それでも人の親か!!💢

当日は、さすがにマットレスは自分たちで運ぶことができないので、ソファーのクッションを並べて簡易布団にして、引っ越しの最中は息子にはそこに寝てもらった。
幸いだったのは、息子が吐き気や下痢がなく、比較的元気だったことである。引っ越しの間、水を飲んで薬を飲んでひたすら眠っていた。
(この後、3日間熱が引かなかった。引っ越しのストレスだったのだろうか…)

あれから10日ほど経つんだけど、いまだに片付いていなくて絶望しています…こまごましたものってどうやって片付けたらいいの…

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