年が明けて10日以上たっちゃったけど。
この年末から年始にかけて、1週間ほど日本に帰っていた。
確定申告の代理人を立てて、日本の家に届いている申告に必要な書類をその代理人に渡す、というのが主な目的だったんだけど、そんなものは1日で終わってしまうので、その後は義実家に行ってそれこそダラダラ過ごしてきた。
何と言うか、たった半年しか離れていなかったにもかかわらず、自分の感覚や印象が変化していたりして、いろいろ驚いた。人間て、わりと柔軟に環境に慣れていくんだね…
その1: お風呂が素晴らしい
義実家が「シロアリにやられちゃってさ」と、この秋にお風呂を新調していた。
最新式のユニットバスが入っていた。
キッチンからポチッとボタンを押すだけでお風呂が沸くんだよ!!
(いや、私も日本にいた時はふつうに使っていたけれど…)
それから、シャワー。
初日だけビジネスホテルに泊まったんだけど、そんなビジネスホテルですら、柔らかなお湯がシャワーから出てきて、これも感動したですよ。なんなの、このきめ細やかな水回りクオリティは?
お風呂、素晴らしかった…お湯に浸かれるってなんて幸せなことなんだろう。
大晦日、スキーに行く予定が雪が全然なくて、代わりに温泉に行ってきたんだけど、そこも本当に良かった。
みんな、お風呂に入ろうよ!なんでこんな気持ちいいもの使わないんだよ??
その2: 食べ物が何でも安くておいしい
12月30日は、義母さんが民生委員をやっている関係で大忙しだったことと、私たちも車で2時間弱のところに住んでいる義伯母さんのところを訪ねたため、「夜は簡単に手巻き寿司にしますか」という話になった。
簡単に!手巻き寿司!!
手巻き寿司用のお刺身なんてスーパーにわんさか売っているし、しかも1パック1300円とか書いてあるし、この国は何なの?楽園ですか?と素直に感動した。
しかも、品物のクオリティは何でも高い。
300円でおもちゃ付きのお菓子が買えるってどんな手品ですか?
150円でおいしい6ツ切り食パンが!
でも。これだけのクオリティを保ちつつも安いと、どこかでだれかが搾取されているんじゃないかという疑念が。
その3: 道路が狭い
狭いというか、アメリカのうちの近所が広すぎるのか、世界でも狭い方の国と広い方の国の両極端を見ているだけなのか。特に、東京では新宿に泊まったので、余計そう思うのかもしれない。こんなに狭いところにこんなに高いビルがたくさんあって、人もいっぱいいて、車もいっぱいで、東京すげー、と思った。あきらかにすれ違えない幅でも一方通行じゃないとか。
義実家は南東北にあって、都会ではないし車社会ではあるんだけど、それでもこの狭さで2車線取るんだー、と感じたりした。
日本で運転できたら、アメリカでの運転なんて楽勝だよね。
阪神高速をブイブイ走っていたという日本人ママなんて、「こっちの運転はみんな紳士的で反省したわー」と笑っていた。同じ感覚で車間を詰めて走っていたら、なんだか煽っているみたいになっちゃってさ、ということだった。怖いわ。
でも、狭くても何でも、徒歩圏内にたくさんスーパーがあって、スーパーがなくてもコンビニがあって、本当になんて日本は便利なんだろうかと、何度も心で叫んだ。
***
ちょっと余談だけど、一応みんな息子に、「学校どうだい?」と聞いてくれた。
それで、英語はまだまだだけど、まあ何とかやっているよ、みたいな流れになると必ず「やっぱり子供は慣れるのが早いからね」と定型句のように言われた。
いやまあ、そうかもしれないけれど、でもそんなに簡単に言わないでよ、とちょっと思ったり。
子供は子供なりに、この激しい環境の変化という大波に飲まれそうになりながら、毎日がんばっているわけだ。それを私は見てきたし、本当によくがんばってくれたと息子に感謝しているくらいだ。
だから、「慣れるの早いからね」と一緒に「よくがんばっているね」と言ったほめ言葉も付け加えてくれたらなーなどと思ったりした。
そして、アメリカ生活を知らなかった時の私も、おそらく「子供は慣れるの早いからね」などと簡単に言っちゃっていただろうなと反省したりした。
たった半年だけれど、すでに「今までと変わらず日本で暮らしている日本の人々」と「海外で暮らす経験をした日本の人々」との間の、どうしても埋められない「経験の差」のようなものを感じてしまった。
うまく表現できなくてもどかしいのだけれど、海外で文化の差や言葉の壁と程度の多少はあれ、何とか戦ってきている人たちのことは、結局、経験した人にしかわからないのだ、ということを痛感してしまった。それはどちらがいい悪いではない。
アメリカに帰ってきて、この気持ちを友だちに話したら、やっぱり言葉にはできないけれど、理解してくれた。たぶん、例えばまったく言葉の通じないアジア圏で生活したことのあるアメリカ人とも分かり合えるような気がする。
いろいろ辛いこともあったけれど、今、私はそれなりに貴重な経験をしているのだなと、日本に帰って知ることができたのだ。
日本のドラッグストアに陳列されていたレイズのポテチ 思わず写真撮ってしまった |
こんにちは、初めてブログ拝見しました。私も渡米して約半年、現地校1st.に入った次男がいます。なので現地校、補習校のご感想に同意しつつ、その頃(9月、10月あたり)の息子のこと等を思い出して、思い出し泣きしちゃいました。そして今、少々遅れて11歳の長男が現地middle schoolに通いだしました。またあの、母としてつらーい時期真っ只中です。本当に親は見守るしかできないのですよね、、、せめてスナックに子供の好きなポッキーを入れたりするだけの日々です。海外赴任って、母子ともに孤独との戦いなのかな、日本人はもちろん周囲にいるけれど。
返信削除けいこさん、
返信削除はじめまして。コメントありがとうございます。
お子さんmiddleですか…それは大変ですよね。
私の知り合いでも、中学からポンとアメリカ現地校に入ってすごく苦労した、という話をよく聞きました。
子供からしたら、本当に意味が分からないですからね。どうしてこんな苦労しなくちゃいけないんだろうか、と。
日本語補習校には、カウンセラーの方がいらっしゃるようです。
もし息詰まったら、そういう第三者に相談するのも一つの手かもしれません。
11歳なんて、日本でふつうに暮らしていても難しくなってくる年頃ですし。
本当に早くなじめるといいですね。
たまこ拝